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岐路に立たされるF1、向かうべき正しい道は?

2017年08月10日(木)5:16 am

レッドブルのチーム代表を務めるクリスチャン・ホーナーが、F1が今後どういう方向に進むべきか、今重要な分岐点に差し掛かっていると語った。

■どうなる?2021年以降のF1エンジン

2014年に導入された現在のF1パワーユニットは必ずしもファンやドライバーに受け入れられてはおらず、現在2021年以降のF1エンジンをどうするかということについての検討が進められている。

これまでに伝えられたところによれば、新エンジン規格は現在の1.6リッターV型6気筒エンジンを基本的に踏襲するものの、ターボをこれまでのシングルからツインに変え、熱エネルギー回生システムが取り除かれて運動エネルギー回生装置だけによるハイブリッド方式で落ち着くのではないかと言われている。

■F1参戦メーカーにも変化が?

だが、ホーナーはドイツの『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』に次のように語った。

「まずい妥協で終わらないことを望んでいるよ」

「メーカーはすべてフォーミュラEを目指している。そこが将来的技術の実験場となるわけだからね。ポルシェ、メルセデス、ルノー、アウディ、ジャガー・・・・・・、F1にはこれほど多くのメーカーがつどったことはなかった」

「フォーミュラEのコストはF1予算の5%ほどだ。だから、私としては大規模な自動車会社はそちらを向かうと想像しているし、フェラーリ、アストンマーチン、ランボルギーニといったスポーツカーメーカーがF1をやっていくようになるんじゃないかな」

■ホーナーが考えるF1が目指すべき道は?

「つまり、F1は岐路に立っているんだと私は思っている」

そう続けたホーナーは、次のように付け加えた。

「政治を信じるなら、我々は2030年には誰もが電気自動車を運転していることになる。だからF1はその対極の存在を目指すべきなんだ。それは、世界最高レベルのドライバーたちが内燃エンジンで争う、人と機械による純粋なレースさ」

ホーナーは、そうしたF1の方向性に関して最終的な決定を下すのはF1のモータースポーツ責任者であるロス・ブラウンになるだろうとし、ブラウンには「正しい決定をするための勇気が必要だ」とも語っている。

■ファンが望む自然吸気V10復活は?

ホーナーはさらに、レッドブルがアストンマーチンのスーパーカー・プロジェクトために実施した「多くの市場調査」によれば、圧倒的大多数が「ハイブリッド方式ではなく、V10もしくはV12を望んでいる」という結果が示されたとし、次のように続けた。

「私もファン・フォーラムを使って独自の調査を行ったんだが、私が(F1は)V10に戻すべきかと言ったときには全員が拍手喝采(かっさい)したよ」

「私はしかし、そうはならないだろうと考えている。我々はツインターボV6で満足しなくてはならないだろう」

そう語ったホーナーは、次のように付け加えている。

「だが、音が重要なんだ。現在のエンジンに対する批判はいろいろあるが、その中でファンにとって最も重要なのは音なんだよ」

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