これまでほとんど注目されていなかったポール・ディ・レスタが、一気にウィリアムズの2018年ドライバー候補に躍り出てきたようだ。
■突然の代役出走で速さを見せたディ・レスタ
2016年からウィリアムズと控えドライバー契約を結んでいた31歳のディ・レスタだが、今季のF1第11戦ハンガリーGPで体調を崩したフェリペ・マッサに代わって突然予選から出走することになった。
かつてフォース・インディアで2011年から3年間F1に出走していたディ・レスタだったが、4年ぶりに乗ったF1マシンで練習走行をする機会もないまま臨んだ予選でチームメートのランス・ストロールからわずか0.766秒遅れの好タイムをマークしてみせた。
もちろん、ディ・レスタは現在もDTM(ドイツ・ツーリングカー選手権)に出走する現役ドライバーであり、ウィリアムズでも控えドライバーとしてシミュレーターで今季のF1カーを体験する機会はあったはずだ。
それでも、今回のディ・レスタの予想外とも言えるパフォーマンスに驚いた者は少なくなかった。
ディ・レスタはDTMではメルセデスの一員として走っているが、メルセデスのモータースポーツ責任者を務めるトト・ヴォルフは、ディ・レスタをメルセデスAMGの控えドライバーとして検討したいと語ったと伝えられている。
■ディ・レスタを選択肢に加えるとウィリアムズの技術トップ
さらに、ウィリアムズの技術責任者であるパディ・ロウも、ディ・レスタに来季のシートを委ねる可能性もあると示唆し、『El Confidencial(コンフィデンシアル)』に次のように語った。
「来年に向けて、いろんな可能性に目を向けていくつもりだよ」
「我々はすべての選択肢を検討する」
「彼(ディ・レスタ)はあの週末(ハンガリーGP)でいい評価を得たと思うし、彼にはメルセデスAMGから電話が行くかもしれないとも聞いている」
そう述べたロウは、次のように付け加えた。
「つまり、そういう状況だよ」