F1統括団体であるFIA(国際自動車連盟)が、ロバート・クビサがF1公式テストに参加することに問題はないと認めた。
■来週のF1公式テストにクビサが登場
2011年シーズン開幕前に参加していたラリーレースでのクラッシュで大けがを負ったクビサだが、最近ルノーの2012年型F1カーで2度にわたってテストを行い、いよいよ来週ハンガロリンクで行われるF1シーズン内テストにおいて2017年型F1カーのステアリングを握ることになっている。
クビサにテスト参加のチャンスを与えたルノーのシリル・アビテブール(マネジングディレクター)は、今回のテストはクビサが来年以降F1に復帰できるかどうかを確認するためのものだと認めている。
■ベルギーGPでパーマーとの交代も?
だが、ドイツの『Bild(ビルト)』紙は、ルノーでは不調のジョリオン・パーマーに代えてシーズン後半戦最初のレースとなるF1第12戦ベルギーGP(8月27日決勝)からクビサを投入する可能性もあると報じている。
そこで最大の課題となると考えられているのが、2011年のクラッシュで大けがを負ったクビサの右腕がまだその動作に制限があると考えられていることだ。
■クビサのF1復帰に問題はないとFIA
だが、FIAのF1競技委員長であるチャーリー・ホワイティングが、クビサのF1復帰には問題がないとの見解を示したと報じられている。
ドイツの『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』によれば、ホワイティングは次のように語ったという。
「ほかのドライバー同様、ロバートには協会からA級ライセンスが与えられている。ライセンス発給には医療チェックも含まれているんだ」
■課題は5秒以内での自力脱出か
伝えられるところによれば、ルノーではクビサが乗るF1マシンのステアリングに加工を施し、クビサが左手だけでギアチェンジを行えるようにしているという。
しかし、仮に8月2日(水)にハンガロリンクで行われるF1テストで問題のない走りを見せたとしても、クビサにはFIAが義務付けているF1カーからの5秒以内での自力脱出が可能かどうかなど、まだクリアしなければならない問題があると言われている。
ホワイティングもそのコックピット脱出テストをクビサがクリアすることができなければ、テストは問題ないにせよ、レースに出走することは難しいとの見解も示している。
「クビサにだけ特例のルールを適用するわけにはいかないからね」とホワイティングは付け加えた。