今週末に行われるF1カナダGP(11日決勝)を前に、マクラーレンとホンダの決別の時が近づいているようだとのうわさがいっそう強まっている。
マクラーレンのワークスエンジンサプライヤーとして2015年にF1復帰を果たしたホンダだが、3年目となる今季もそのパワーユニットの信頼性とパフォーマンスは向上せず、名門F1チームであるマクラーレンもかつてない厳しい戦いを強いられている。
今季はこれまでに6戦が消化されているが、いまだにノーポイントなのはマクラーレン・ホンダだけだ。
さらに、当初ホンダはカナダGPに改良型パワーユニットを持ち込む計画としていたが、結局のところその開発作業がうまく進展せず、現時点ではどのタイミングでそれを投入できるのかもはっきりしていない状態だ。
■マクラーレンがホンダに90日の最終猶予を提示との報道
そんな中、スペインの『Marca(マルカ)』は、ロン・デニスの後任としてマクラーレンに加入したザック・ブラウン(マネジングディレクター)はホンダに対して我慢の限界に達していると報じている。
そして、同じスペインの『Diario Sport(ディアリオ・スポルト)』は、マクラーレンがホンダに対して90日の最終期限を通告したと伝えている。いつを起算として90日なのかは明らかではないが、単純に考えれば9月3日(日)に決勝が行われるF1イタリアGPがその期限ということになる。
■実際の最終期限はベルギーGPか
だが、同じくスペインの『AS』は、実際にマクラーレンが設定した最終期限はそれよりももっと手前のようだと主張している。
『AS』は、ブラウンとレーシングディレクターを務めるエリック・ブーリエは夏休み前最後のレースとなる第11戦ハンガリーGP(7月30日決勝)までに戦闘力が高まることを期待しているとしつつ、次のように指摘している。
「ASがつかんだところによれば、夏休み明け最初のグランプリ(第12戦ベルギーGP/8月27日決勝)がブラウンとブーリエが設定した限界点だ」
「最終期限はスパ(フランコルシャン)だ」
そう書いた『AS』紙は次のように締めくくっている。
「もし彼らがベルギーまでに適正なレベルに到達し、楽に予選Q3に進出し、3強チーム(フェラーリ、メルセデスAMG、レッドブル)と接戦を演じることができるようにならなければ、マクラーレンはすでに開始していたメルセデスとの交渉に本腰を入れることになるだろう」