4日(日)、5.5万人(2日間で9万人)が詰めかけた『レッドブル・エアレース・ワールドチャンピオンシップ2017シーズン第3戦千葉大会』決勝日の「ファイナル4」で、室屋義秀が日本で2年連続の優勝を決めた。
■室屋「ファンが力をくれた」
優勝直後のインタビューで、室屋は笑顔で今の気持ちを語った。
「ラッキーでした。チームのおかげです。ファンの声援が力になりました。ありがとうございます」。
■ラッキーだったラウンド8
室屋は「ラウンド8」で、「パイロン通過時に機体が水平になっていなかった」として2秒加算ペナルティを科されていた。しかし、その後に飛行した対戦相手のマット・ホールも「エリアゲートを通過した時の高度が規定より高かった」としてやはり2秒加算ペナルティを科され、結果的に0.331秒差で室屋が勝っていた。
■決勝ではライバル勢にペナルティ
最後の戦い「ファイナル4」に1番手として登場した室屋は、ターゲットタイムとなる55.288秒を記録。
2番手のコプシュタインは55.846秒で0.558秒及ばず2位となった。
3番手に登場したソンカは、ゲート4で「パイロン通過時に機体が水平になっていなかった」として2秒加算ペナルティを科され、この時点で室屋のリードは決まった。
■最後の対戦相手ドルダラー、最速更新するも最後にパイロンタッチペナルティ
そして最後に登場したのはドルダラー。ドルダラーは最初の計測ポイント(ゲート3)では室屋を0.002秒上回り、2つ目の計測ポイント(ゲート6)通過時にはその差を0.865秒差まで広げ、室屋をリードする。
ドルダラーはフィニッシュ前の最後の計測ポイント(ゲート11)でも0.352秒リードしたものの、そのゲート11を通過する際に「機体がパイロンに接触した」として会場にはアラートが流れた。優勝目前のドルダラーには3秒加算ペナルティが科され、この時点で室屋の優勝が決定。会場は歓声に包まれた。
■地元のヒーロー、サムライ室屋
レース実況アナウンサー(英語)は、「地元のヒーロー、“サムライ”室屋が勝った!」と絶賛。レース後、表彰台の頂点に立った室屋は、感慨深い表情で君が代を聞いていた。
■【ファイナル4結果】レッドブル・エアレース
順位/氏名/国籍/機体/タイム(ペナルティ)
1/室屋義秀/日本/Edge 540 V3/55.288
2/ペトル・コプシュタイン/チェコ/Edge 540 V3/55.846
3/マルティン・ソンカ/チェコ Edge 540 V3/56.533(+2秒)
4/マティアス・ドルダラー/ドイツ/Edge 540 V3/57.943(+3秒)