先週末に行われたF1モナコGP決勝では、フェラーリのセバスチャン・ベッテルがポールポジションからスタートしたチームメートのキミ・ライコネンを逆転して今季3勝目をあげた。
●【決勝結果】F1モナコGP決勝レースのタイム差、周回数、ピット回数
一方で、レース前にはドライバーズランキングトップのベッテルを6ポイント差で追っていたメルセデスAMGのルイス・ハミルトンは予選14番手と出遅れ、決勝でも7位にまでばん回するのがやっとだった。
これにより、ベッテルとハミルトンとの差は25ポイントにまで開いてしまっている。
■今後メルセデスAMGもチームオーダー導入?
モナコGP決勝では2番グリッドからスタートしたベッテルがピット戦略でライコネンを逆転したが、フェラーリがランキングトップのベッテルにより多くのポイントを取らせようと、意図的にベッテルをライコネンの前にだすためのピット戦略を展開したのではないかともうわさされている。
もしそうであれば、メルセデスAMGもそれに対抗して現在ランキング2番手のハミルトンをチーム全体が支援するという形を取ってくることになるかもしれない。現在ランキング3番手につけているチームメートのバルテリ・ボッタスは、この段階でベッテルとは54ポイント、ハミルトンからも29ポイント離されてしまっている。
その可能性について質問されたボッタスは、次のように答えた。
「僕はその質問には答えたくないな。それに、今はまだそういう話をするのにふさわしい時期だとは思っていないよ」
「僕は自分が今週末もいいパフォーマンスを示したと思っているし、チームだって僕のポテンシャルは分かっているよ」
■もうモナコのような週末を送るわけにはいかない
だが、モナコGPを終えた時点ではベッテルがハミルトンとのポイント差を広げるとともに、1-2フィニッシュを達成したフェラーリがコンストラクターズランキングでもメルセデスAMGを逆転してトップに立ったのも事実だ。メルセデスAMGとしても黙ってこのまま指をくわえているわけにはいかないだろう。
「フェラーリの2台はどこでもうまく機能しているみたいだ。だから今後の14レースはすごく難しいものになるだろうね」
モナコGP決勝後にそう語ったハミルトンは、次のように付け加えた。
「僕にはまたこういう週末を過ごす余裕などないのは明白だよ」