一刻でも早くフェラーリやメルセデスAMGに追いつきたいレッドブルだが、そのために必要なルノーのパワーユニット開発が遅れており、現状ではそれを辛抱強く待つしかない状況だ。
先週末にバルセロナで行われた今季のF1第5戦スペインGPでは、レッドブルがそれまでの4レースよりもフェラーリやメルセデスAMGとの差を縮めてきたのは明らかだった。
レッドブルのモータースポーツアドバイザーを務めるヘルムート・マルコは、『Salzburger Nachrichten(ザルツブルガー・ナッハリヒテン)』に対し、「これまでのギャップを60%以上縮めたよ」と語っている。
スペインGPではダニエル・リカルドが3位表彰台に上ったレッドブルだが、これはフェラーリとメルセデスAMGが1台ずつリタイアしたおかげだったのは確かだ。差は縮まったとはいえ、フェラーリやメルセデスAMGに追いつまでには至っていないのも歴然とした事実なのだ。
マルコは、第9戦として行われるホームレースのオーストリアGP(7月9日決勝)にはさらに大きな飛躍ができることを期待していると認めたものの、それが実現できるかどうかはそれまでにルノーの改良版パワーユニットが間に合うかどうかだと次のように付け加えた。
「当然ながら、我々としてはオーストリアの前にそれを手にしたいと望んでいるがね」
伝えられるところによれば、当初は第7戦カナダGP(6月11日決勝)での投入が計画されていたルノーの改良版パワーユニットだが、信頼性の問題を解決できないために投入が無期限で延期されている状態だという。