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F1エンジン年間使用数制限ルールに撤廃の動き

2017年04月24日(月)18:30 pm

2018年に向けてF1エンジン年間使用数を制限している現行ルールが撤廃されることになるかもしれないと報じられている。

今季は年間20レースが予定されていることから、ルールによって年間に使用できるパワーユニット数が4基までと設定されている。だが、現行のルールに従えば、エンジンの「長寿命」化を目指すため、2018年にはそれが3基に減らされることになる。

しかし、ドイツの『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』が伝えたところによれば、24日(月)に予定されているストラテジー・グループの会合において、この問題が討議されることになったという。

■コスト削減につながっていない現行ルール

現行のパワーユニットが導入された2014年から、段階的に毎年使用可能ユニット数が削減されるというルールが運用されている。これは本来エンジン開発にかかる費用を抑えることを目的として決定されたものだ。

しかし、F1エンジンサプライヤーなどから、実際のところこのルールによってコストが下がるという成果は出ていないとの声が上がっていた。実際に何かパワーユニットに問題が起きた場合、エンジンメーカーとしてはユニットの再設計を余儀なくされることが多いためだ。

『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』は、「メルセデス、フェラーリ、ルノー、そしてホンダは(F1エンジンを)長寿命化しようとすれば、さらに開発やベンチテストなどでの実験が必要となる」と報じ、メルセデスの幹部も「それによってさらに多額のコストがかかることになる」と語ったと付け加えている。

■現行ルール撤廃ならメーカーにも顧客チームにもメリット

このため、F1統括団体であるFIA(国際自動車連盟)や有力F1チームの代表者などによって組織されている意思決定機関ストラテジー・グループにおいて、2018年にさらに年間使用ユニット数を減らすというルールの撤廃について話し合いを行うことになると見られている。

一方で、顧客チームが支払うパワーユニット代金を500万ユーロ(約6億円)値下げするという取り決めはそのまま維持されることになりそうだという。

「そうすれば全員の目的が達成できる」

そう書いた『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』は次のように付け加えている。

「プライベートチームにとってはエンジンコストが削減されることになる。一方、エンジンメーカーのほうも自分たちのパワーユニットを最初から造り直す必要もなくなるわけだ」

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