レッドブルでは今年のF1第5戦スペインGP(5月14日決勝)に「新車」を持ち込むことを計画しているようだ。
■シーズン序盤に出遅れたレッドブル
大きくレギュレーションが変わり、昨年までよりも空力の重要度が増した今年のF1では、空力特性に優れたシャシー開発に定評のあるレッドブルがメルセデスAMGの最大のライバルとなると目されていた。
ところが、実際にシーズンが始まってみれば、レッドブルはメルセデスAMGとフェラーリに大きく水を空けられてしまった状態となっている。
■現在はドライバーの踏ん張りに負うレッドブル
レッドブル首脳の1人であるヘルムート・マルコ(モータースポーツアドバイザー)は、現時点ではマックス・フェルスタッペンとダニエル・リカルドの2人のドライバーが非力なマシンをカバーし、ダメージを最低限にとどめるために最善の仕事をしていると語っている。
「現時点では、我々のアドバンテージはドライバーたちだ」
ドイツの『Auto Bild(アウト・ビルト)』にそう語ったマルコは、先週末に行われたF1中国GPを振り返りながら次のように付け加えた。
「我々はまだベッテル(フェラーリ)やハミルトン(メルセデスAMG)と戦うことはできないが、ライコネン(フェラーリ)とボッタス(メルセデスAMG)より前に出ることはできる。現時点においては、それが我々にとって最大限のダメージ防止対策だよ」
■スペインから新車を投入 カナダではルノーの新PUも
現時点ではフェラーリやメルセデスAMGに差をつけられてしまっているレッドブルだが、マルコはヨーロッパラウンドの初戦となるスペインGPからは反撃に転ずることができるようにするため、現在チームが懸命な取り組みを行っているところだと次のように続けた。
「バルセロナには新しいクルマで臨むことになるよ。その後、モントリオール(第7戦カナダGP/6月11日決勝)では、ルノーが新たな、さらにパワフルなエンジンを供給してくれるだろう」
「そうなれば、我々も自力で勝利することが可能になるはずだし、現在の2人(ベッテルとハミルトン)による戦いは、(フェルスタッペンとリカルドが加わることで)4人による戦いに変わるはずだ」