ザウバーが、今週末に行われるF1第3戦バーレーンGPでパスカル・ウェーレインが復帰することを公式ツイッターで発表した。
■開幕2戦を欠場していたウェーレイン
メルセデス所属ドライバーであるウェーレインは2016年にマノーからF1デビューを飾り、今季はザウバーに移籍して2年目のF1シーズンを迎えることになった。
だが、今年1月にマイアミで行われたROC(レース・オブ・チャンピオンズ)で起きたクラッシュでけがを負ったウェーレインは、開幕戦オーストラリアGPの金曜フリー走行を終えた時点で体調不備を訴え、翌日からフェラーリの控えドライバーを務めるアントニオ・ジョビナッツィにステアリングを委ねていた。
そして、先週末に行われた第2戦中国GPも欠場し、今回もまたジョビナッツィがその代役を務めるという事態になっていた。
■胸椎にひびが入っていたウェーレイン
だが、今回のザウバーの発表を前に、ウェーレインはミュンヘンの『TZ』紙に次のように語っていた。
「僕の背中はあのクラッシュによってかなり圧迫されてしまい、胸椎(きょうつい)の部分に3か所細いひびが入ってしまっていたんだ」
「普通の人なら、数日もすれば仕事に復帰できていたと思う。だけど、プロのアスリートの場合はそうはいかないんだ」
「ザルツブルク(オーストリア)で特別なトレーニングをこなしてきたから、今はもう大丈夫だと感じているよ」
ウェーレインがオーストラリアでフリー走行に出走しながら突然シートをジョビナッツィに譲っていたことで、ちまたではこのままジョビナッツィがザウバーのシートを獲得し、ウェーレインが復帰することはないのではないかとのうわさまでささやかれていた。
■今後真価が問われるウェーレイン
実際のところ、開幕戦ではウェーレインの代役を申し分ないレベルで勤め上げ、12位完走を果たしていたジョビナッツィだが、中国では予選Q1と決勝で同じような大クラッシュを2度も演じてしまっていた。
今回のウェーレイン復帰の背景にそのジョビナッツィの失敗の影響があったのかどうかは定かではないが、そうしたうわさについて質問されたウェーレインは次のように答えている。
「メルセデスとの契約下にある限り、僕の将来は彼らが決めることになる。だけど、もしそれが僕の成績次第だということであれば、僕は自分がザウバーで長く走っているところを想像できるよ」