今後のF1レースでは、パドックに多くの懐かしい元F1ドライバーたちの顔が見られることになりそうだ。
■新オーナーによりF1運営に変化
新F1オーナーとなったリバティ・メディアによって、バーニー・エクレストンに代わってチェイス・キャリーが新たなF1最高責任者に就任したが、F1の運営方法にも少しずつ変化が現れてきているようだ。
エクレストン時代にはF1に関連する動画などが厳しく制限されていたが、最近では各チームが比較的自由に走行映像などをソーシャル・メディアに投稿することができるようになっている。
そして、もうひとつの変化が、元F1ドライバーたちへのパドックパスの交付だ。
■元F1ドライバーでも困難だったパドックパス入手
エクレストンはF1を特権的なものとして運営するために、パドックパスの交付に関しても厳しい制限を設けていた。そしてこれまではたとえ元F1ドライバーであろうと、かつて所属していたF1チームに頼み込んでその発行枠をゆずってもらうというようなことをしない限り、パドックパスを入手することは極めて難しい状況だった。
ある元F1ドライバーはドイツの『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』に次のように語っている。
「何度かレースに来ようとしたことがあるんだ。だけど、パスを手に入れるのは本当に大変だったよ」
■元F1ドライバーは「F1アンバサダー」に
だが、『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』によれば、リバティ・メディアは今後元F1ドライバーがパドックパス発行を望んだ場合には原則としてそれに応えるという姿勢をとることになるようだ。
しかし、伝えられるところによれば、それには条件がひとつだけあるという。
それは、自分たちがF1の「アンバサダー」としての役割を負うということを了承しなくてはならないというものだ。つまり、リバティ・メディアからパドックパスを交付された元F1ドライバーは、サーキットにおいてインタビューやサインを求められたときにはそれに応じなくてはならないというわけだ。