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「音・パワー・予算・技術」次世代F1エンジン検討会にアウディも参加

2017年03月29日(水)19:30 pm

ドイツの『Spox(シュポクス)』が伝えたところによれば、F1統括団体のFIA(国際自動車連盟)が2021年以降のF1エンジンをどういうものにするかを検討するために31日(金)にパリでミーティングを開催することになったようだ。

●F1エンジン検討会議、ホンダ以外の『日本メーカー』やランボルギーニも参加か

■批判も多い現行パワーユニット

現在F1が導入しているハイブリッド方式のパワーユニットは、かつての自然吸気エンジンに比べると音が小さくなり、燃費制限が厳しくなったことなどにより、ファンにとっては複雑過ぎるとの批判も多い。

だが、FIAの会長を務めるジャン・トッドは、いまさら過去の自然吸気エンジンに戻すことは考えられないとの姿勢を崩していないと伝えられている。

■技術革新と継続性のバランスが重要

だが、そのトッドも、現在のパワーユニットをベースとしてF1エンジンをさらに発展させていくことについてはオープンな立場をとっている。

「これは繊細な問題だと私も理解している」

イタリアの『La Repubblica(レプブリカ)』にそう語ったトッドは、次のように続けた。

「F1はモータースポーツ産業において最も重要なものだ。そして、この産業の技術開発に則したものでなくてはならない」

「一方で、それを持続させるためにはバランスをとることも必要だ。今日のマシンはあまりにも洗練され過ぎている」

■音の重要性を忘れてはならないとレッドブルのボス

トッドがF1エンジンの問題としてとらえていることの中には、あまりにも高額過ぎるという点もあることはよく知られている。

だが、レッドブルのチーム代表を務めるクリスチャン・ホーナーは、次の世代のF1エンジンはやはりその音を重要視すべきだと次のように語った。

「メルボルンで最もいい音を奏でていたのは12年前のミナルディだった。その当時は最悪の音を発生するエンジンで、情けないほど競争力もなかったけれどね」

ホーナーが言及したミナルディは、当時コスワースエンジンを搭載しており、2006年にはレッドブルによって買収され、トロロッソと名前を変えて現在に至っている。

■音、技術、パワー、予算のバランスが重要だとメルセデスのボス

また、2014年に現行パワーユニットがF1に導入されて以来、最強を誇ってきたメルセデスのモータースポーツ責任者を務めるトト・ヴォルフも、F1エンジンにとって音が重要なものであるとの考えを否定していない。

「将来のエンジンを検討するのであれば、これまでのものは音にあまり重きが置かれていなかったと思う。だから、手が届く予算による素晴らしい技術と大きなパワーを結合できるのであれば、まさにそうすべきだと言えるだろうね」とヴォルフは語った。

■アウディが検討会議に出席との情報も

なお、『Spox(シュポクス)』によれば、フォルクスワーゲン傘下の自動車会社アウディが31日に行われるミーティングに参加することになるようだ。2016年限りでWEC(世界耐久選手権)から撤退したアウディが、本格的にF1参戦を視野に入れているのかもしれない。

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