ウィリアムズF1チームは、今年1月までメルセデスAMGの技術担当エグゼクティブディレクターを務めていたパディ・ロウが16日付で加入したことを正式に発表した。
メルセデスAMGを離脱したロウがウィリアムズに加入することはF1界ではすでに公然の秘密とされていたが、具体的な職務内容や権限、処遇などに関して細部の詰めが行われているようだと伝えられていた。
■パディ・ロウは、株主、取締役会、CTOとして古巣に復帰
ウィリアムズの発表によれば、ロウはCTO(チーフテクニカルオフィサー)として今後ウィリアムズの技術部門を統括するとともに、取締役会メンバー、株主としてチームの運営に関与して行くことになるという。
ロウのF1キャリアは1987年にウィリアムズに加入したところから始まっており、その後マクラーレン、メルセデスを経て再び古巣ウィリアムズへの復帰を果たしたことになる。
ロウとチーム副代表のクレア・ウィリアムズは、ウィリアムズが16日に発表した声明の中でそれぞれ次のようにコメントしている。
■パディ・ロウ(チーフテクニカルオフィサー)
「私は常に自分にとって最初のF1チームであるウィリアムズに深い尊敬の念を抱いていた。このようなリーダーシップポジションを得るとともに株主となって戻ってこられたことは大きな名誉だ。このチームに再び成功をもたらすために自分の役割を演じて行きたいという気持ちに満ちあふれている」
■クレア・ウィリアムズ(チーム副代表)
「パディがチーフテクニカルオフィサーという役割でウィリアムズに復帰したことをうれしく思っています。パディのような手腕とエンジニアリング力を持つ人が加わることは、ウィリアムズのスタッフ全員の士気を高めるばかりでなく、このチームが再びトップに返り咲くための我々の努力にとって大きな支援となるものです」
「ウィリアムズは揺るぎない野望を有しています。多くのレースに勝ち、タイトルをも勝ち得たいと望んでいます。しかし、そのためにはこの世界で最高の人材が必要です。パディにはその力がありますし、変化をもたらすリーダーだと信じています。これは私たちにとって大きな変革であり、このチームの将来をワクワクするようなものにしてくれるはずです」。
なお、元ウィリアムズの技術責任者パット・シモンズは、『Sky Sports(スカイ・スポーツ)』のアナリスト兼コメンテーターとして加わることになった。