7日(火)に行われた今季2回目のF1公式シーズン前テスト初日にトップタイムを刻んでみせたフェリペ・マッサ(ウィリアムズ)が、今年のF1はさらにオーバーテイク(追い抜き)が難しくなるだろうと語った。
■今年のウィリアムズにライバルたちも警戒
2016年限りでF1引退を表明していたものの、バルテリ・ボッタスのメルセデスAMG移籍に伴って急きょまたウィリアムズで今年も走ることになった35歳のマッサ。しかし、バルセロナで行われた7日のテストではトータル168周をこなすとともに全体での最速ラップをたたきだしている。
自身のツイッターに、「年を取った元引退ドライバーにしては悪くないよね」とジョークをツイートしたマッサだが、その走りはライバルたちに今年のウィリアムズは「要注意」だとのイメージを与えるには十分だったようだ。
これまで3度F1王座についたメルセデスAMGのルイス・ハミルトンも、今季はウィリアムズもメルセデスAMGとの戦いに加わってくるだろうと語っている。
だが、マッサは実際にレースが始まったときにどうなるかは別の話だと次のように語った。
「様子を見ていこう。メルセデスAMGはすごく速いし、僕たちがそれに匹敵できるかどうかは分からない。僕に言えるのは、すごくいい1日だったということだし、チームのみんなも先週よりかなり満足げな顔をしていたということだ」
■今年のF1は追い抜きが難しい
しかし、マッサは今年のF1が速くなるのは確かであるものの、ファンが喜ぶような白熱したレースが展開されるようにはならないのではないかとの懸念を示している。
7日に、明らかにペースが劣るザウバーの後ろを走行していたマッサだが、ついにそれを追い抜くことができなかったのだ。
「これが新しいF1なんだ」と語ったマッサは、次のように続けた。
「追い抜きはすごく難しいよ。僕はザウバーよりも(1周あたり)1.5秒も速かったのに、追い抜くことができなかった」
「僕の後ろにはヒュルケンベルグ(ルノー)がいて、彼のほうが僕よりも速かった。だけど彼にもオーバーテイクのチャンスはなかったよ」
そう語ったマッサは、次のように締めくくっている。
「今年は昨シーズンよりも追い抜きが少なくなるだろうと思うね」