2017年F1シーズンの開幕まであと1か月余りとなったが、今シーズン開幕と同時にF1が大きな混乱を抱えてしまうことになるかもしれない。
■メルセデスAMGとレッドブルのサスペンションに疑惑
現在、最強チームのメルセデスAMGと、2016年にランキング2位となったレッドブルでは、禁止されているアクティブ・サスペンションに似た効果を発生するサスペンションシステムを使用していると言われている。
これに対してライバルのフェラーリが、そのシステムが合法かどうかを統括団体であるFIA(国際自動車連盟)に問い合わせたところ、FIAとしては合法であるとの見解を示したと伝えられている。
だが、メルセデスAMGとレッドブル以外のチームはフェラーリ同様にそのシステムに対する疑念を強く抱いており、もしメルボルンで行われる2017年のF1開幕戦オーストラリアGPにおいてそのシステムが使用された場合には、正式な異議申し立てを行う可能性も出てきていると言われている。
■異議申し立てはありえるとフォース・インディア
そんな中、フォース・インディアのテクニカルディレクターを務めるアンドリュー・グリーンは、ドイツの『Speedweek(スピードウィーク)』に次のように語った。
「我々が異議申し立てを行う可能性はあると考えている」
「我々は比較的落ち着いてこの状況をとらえているよ。我々のサスペンションには問題はないからね」
「だが、概してこの状況には不満を抱えている。そして私は、明確さを求めるためにチームとして異議申し立てを行うことも想像できるよ」
「現時点では、我々はサスペンションがどの程度まで空力効果を持つことが許されているのかが分からない。我々はFIAからの説明を待っているところだ。だが、残念ながら、現時点ではまだそれを得られていない」
■合法であれば他チームも追随?
仮に、現在メルセデスAMGとレッドブルが採用しているシステムが合法だと正式に認められた場合、フォース・インディアもそれに追随して新たなサスペンションを導入する計画はあるのかと質問されたグリーンは、「これに関しては我々もいくつかのアイデアは持っているよ」と答え、次のように付け加えた。
「しかし、我々はタイヤがどのような挙動を示すか、そしてFIAが定義を書き換えるのかどうかが分かるまでまだ待っているところだ。彼ら(FIA)はそれに取り組んでいると耳にしているからね」