メルセデスAMGのパワーユニット責任者が、このシーズンオフの間にホンダがどの程度の進歩を遂げたのかが非常に気になると認めた。
2014年に現在のエンジンレギュレーションが導入されて以来、メルセデスパワーユニットはここまで他メーカーを圧倒し続けてきている。
一方、2015年にマクラーレンと組んでエンジンサプライヤーとしてF1復帰を果たしたホンダだが、これまでのところは厳しい結果に終わってしまっている。
今年はシャシーやタイヤのレギュレーションが大きく変わったことにより、パワーユニットによる差はこれまでよりも小さくなるのではないかと考えられている。それでも、エンジンパワーがこれまで同様に非常に重要な要素となることは間違いないだろう。
■そろそろホンダが本領を発揮してもおかしくない
メルセデスAMGのマネジングディレクターであり、特にパワーユニットの責任者として知られるアンディ・コーウェルは、ドイツの『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』に次のように語った。
「これまでよりもアクセルを踏む時間が長くなるとすれば、エンジンの重要性は明らかに増大するよ」
「だが、この世代のエンジンは4年目を迎えるし、誰もが多くを学んできている。私はほかのメーカーが、とりわけホンダが、どれほどのことを成し遂げたのかということに非常に興味がある」
「彼らは3年目を迎える。自分たちの開発部門を設立し、多くの知識を蓄えてきている。私は(ホンダが)大きく、力強い前進を果たすころだろうと思っているよ」
■メルセデスも停滞せず
実際のところ、ホンダやルノーでは2017年シーズンに向けてパワーユニットの基本設計を変えたことを認めている。一方のメルセデスではこれまでのユニットをベースにそれを改良したものを投入することになっている。つまり、ホンダやルノーが革新的な進歩を見せ、メルセデスに匹敵もしくは上回るパフォーマンスを見せる可能性すらあるのだ。
とはいえ、コーウェルは2017年もまだ負けるつもりはないと次のように付け加えた。
「我々はかなり攻撃的なことをやっていると感じているよ。つまり、我々は単にあぐらをかいて小さな改良だけをやっていたというわけではないんだ。昨年のものと比べれば、かなりの変更が加えられているよ」