今年最初のF1公式シーズン前テストまであと1週間というところまで来たが、今年のフェラーリはすでに何らかのトラブルを抱えてしまっているようだとのうわさがささやかれている。
■フェラーリチーム代表多忙によりピレリのイベントを欠席
先週、イタリアのトリノにおいてF1公式タイヤサプライヤーであるピレリのイベントが開催され、主だったF1チームの首脳たちもそこに顔を見せていた。だが、同じイタリア北部のマラネロにあるフェラーリのチーム代表であるマウリツィオ・アリバベーネの姿はそこにはなかった。
イタリアのメディアによれば、その会場でアリバベーネの次のようなコメントがビデオメッセージとして紹介されたという。
「マラネロからそれほど離れたところにいるわけではないが、やるべきことをたくさん抱えているために来ることができなかった」
これがきっかけとなって、フェラーリは2017年型車の設計において基本的な誤りを犯したのではないかとのうわさが強くささやかれるようになったのだ。
■すでにBスペックシャシー製造に着手とのうわさも
うわさでは、フェラーリではすでに27日(月)からバルセロナで始まる1回目の公式シーズン前テストに向けてすでにBスペックシャシーの準備に入っているようだとも言われている。それは、当初の設計による2017年型車は今年から大きく変わる空力面での効果が思わしくないことが判明したためだという。
さらに、昨年の同じ時期にはフェラーリ会長のセルジオ・マルキオンネがF1タイトル獲得を狙うと公言するなど、いろんな話題を提供していたフェラーリが、今年は不気味なほどに沈黙しているのもそうしたうわさに拍車をかけることにつながっているようだ。
■Bスペックではなく進化型だと関係者
だが、スペインの『Marca(マルカ)』は、フェラーリの情報に精通する関係者が次のように語ったと報じている。
「私はいろいろ言われているほどフェラーリは悪くないと思っている」
その関係者はさらに、うわさに上っているBスペックシャシーに関しても次のように語っている。
「それはBシャシーではないよ。むしろ、新たな空力の可能性を発見したことによる重要な進化型だ」
■新車には自信があるとフェラーリ
一方、フェラーリのスポークスパーソンを務めるアルベルト・アントニーニは、2017年シーズンに向けて、「予想めいたことを語るのは適切ではないだろう。レギュレーションが変わったことにより、クルマは完全に違うものになるからね」と語り、次のように付け加えている。
「我々は自分たちの能力や、我々がどういうクルマを製造したかということを知っている。チーム内では期待に一致する結果を得ている。だが、ほかのチームとの比較をするためには、バルセロナのテストまで待つ必要がある」