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F1チームによる協議組織再編の動きも?

2017年02月18日(土)15:35 pm

アメリカのリバティ・メディアがF1の新オーナーとなったが、これによってF1運営システムにもさまざまな変化が生じるかもしれないと考えられている。

技術的なものから政治的なものまで、現在のF1が抱える課題は多いが、今後に向けてF1の巨額の収益をどう分配するかという問題にも注目が集まるのは間違いないだろう。

■フェラーリに対する特別待遇見直し?

現在のF1運営方式はヨーロッパの競争法に違反するものであり、収益分配システムは不公平だとの批判の声もある。現に、ザウバーとフォース・インディアは2015年に欧州委員会に対して正式な申し立てを行ったほどだ。

1996年のF1チャンピオンであるデーモン・ヒルは、この問題に関してロンドンのタブロイド紙『City A.M(シティAM)』に次のように語った。

「これらの疑問は議論する価値があると思うよ。いくつかのチームが優遇されているという状況があるように見える。特に、フェラーリはほかの誰よりも何らかの優遇措置を受けているようだからね」

うわさでは、リバティ・メディアは現在フェラーリに対して支払われている巨額の特別ボーナスについて、その見直しを検討しているとも言われている。

■新FOTA結成の動きも?

一方、F1が新オーナー体制へと移行し、これまで最高責任者であったバーニー・エクレストンが実権を失ったのを機に、FOTA(フォーミュラ・ワン・チームズ・アソシエーション)のようなF1チームによる協議組織を再編しようという動きが出てくるのではないかとのうわさもささやかれている。

FOTAとは、かつてF1の発展を目的にF1チームたちによって発足されていたもので、統括団体であるFIA(国際自動車連盟)やF1商業権管理会社と協力の下、レギュレーションや商業契約に関して話し合いを行うために設けられたものだった。しかし、徐々に脱退するチームが出始め、2014年に正式に解散されている。

その後、その後継組織的な位置づけで設けられたのが現在のストラテジー・グループだが、こちらは有力F1チームのみがメンバーとなっており、小規模F1チームの意見がくみいれられず不公平だとの批判も多い。

最近、かつてベネトンやルノーのチーム代表を務めていたことがあるフラビオ・ブリアトーレが、イタリアのテレビ局『Sky Sports 24(スカイ・スポーツ24)』に対し、FOTAの結成に関して、「私は、再びドライバーを中心に置くためにFOTAを作ったんだ」と語ったことが報じられていた。

ブリアトーレは、「テレビを見ている者たちは、そのエンジンで月まで行けるかどうかなんて気にしていないよ。彼らが望んでいるのはほぼ同等のパフォーマンスのクルマで戦うドライバーたちなんだ」と付け加え、テクノロジーではなく、ドライバーが主役となるF1に戻していくべきだと主張している。

ともあれ、リバティ・メディアという新オーナーが登場したことで、F1運営にもまた新たな風が吹き始める可能性もありそうだ。

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