ロバート・クビサが、じわじわとモータースポーツの大舞台に返り咲きつつある。
ポーランド出身の32歳となるクビサはかつてF1で将来が嘱望されたドライバーだった。だが、ロータスに在籍していた2011年のシーズン前に参加したラリーレースで、一時は生命も危ぶまれる大事故を起こしてしまい、そこでF1キャリアを終えてしまっていた。
その後もレースに出ることをあきらめず、右腕が事故の後遺症により満足に動かせないという状況ながら、ラリーレースなどに出走。2015年には自らのチームを立ち上げてWRC(世界ラリー選手権)に参戦していたが、資金不足のため2016年シーズンは開幕戦に出場したのみとなっていた。
だが、そのクビサが2017年には有名なル・マン24時間レースを擁するWEC(世界耐久選手権)にフル参戦することが明らかとなった。
「ラリーで過ごした後、僕は可能な限りF1に近いものを探していたんだ」
そう語ったクビサは、次のように付け加えた。
「そして、LMP1(プロトタイプ車両で争うWECの最上位カテゴリー)でそれを見つけたよ」
伝えられるところによれば、クビサが加入するのは、かつてフォース・インディアやHRTでチーム代表を務めていたコリン・コレスが率いるチームだという。
クビサはすでにそのプロトタイプマシンのテスト走行を行っており、「いい感じだった」と語っている。