現F1名誉会長で元F1最高権威のバーニー・エクレストン(86歳)は、「F1に対抗する新シリーズ設立」を計画しているといううわさを否定した。
■ブリアトーレ、リバティ・メディアを批判
また、バーニー・エクレストンの長年の同僚だったフラビオ・ブリアトーレは『La Gazzetta dello Sport(ガゼッタ・デロ・スポルト)』に対し、F1新オーナーのリバティ・メディアがエクレストンを追放したことは「あまりにもスマートなやり方ではなかった」と語っており、自身が提唱した「GP1シリーズ」をバーニー・エクレストンと起ち上げるのではないかとのうわさが広がった。
■人生をかけてF1を育ててきたバーニー・エクレストン
しかし、バーニー・エクレストンは金曜日に出した声明で、このうわさを完全に否定した。
「私はこの50年近くかけてチャンピオンシップを築いてきたことを誇りに思っており、私はそれが損害を受けた姿を見たくない」
■新旧F1オーナーの方針の違い
バーニー・エクレストンは、会社の最高経営責任者(CEO)として前オーナーのCVCのために常に「決算」を追い続ける必要があったのに対して、新オーナーのリバティ・メディアの方針は「F1にお金を戻す」計画をしているという。
「私はチェイス・キャリー(F1会長兼CEO)がやれるような贅沢をしたかったよ」
「チェイスはF1にお金を戻そうとしているんだから、F1ファンが評価してくれることを願っている」
そしてバーニー・エクレストンは次のような言葉で締めくくった。
「長年にわたり私と仕事をしてきた人々から受け取ったサポートと感謝に、とても感動しているよ」。
■F1を愛するバーニー・エクレストン
これまで仕事をしてきた人たちのバーニー・エクレストンの評判については賛否両論だが、いずれも絶対に譲らない「非常に厳しい交渉相手」として知られており、しかしそれは「本当にF1を愛していて、真剣にF1の価値を高めようとしている」からだ、という言葉も多く聞かれていた。
F1業界では、“小さな巨人”バーニー・エクレストンがいなければ、F1は今の規模になっていなかったと言われており、F1を愛する強い気持ちは人一倍強かったことが伺える。