2014年から2016年まで圧倒的な強さでF1タイトル3連覇を達成したメルセデスAMGだが、2017年シーズンに向けてはいくつかの不安を抱えることになりそうだ。
■ボッタスはうまくやれるのか?
そのひとつは、ニコ・ロズベルグの後任としてウィリアムズから移籍してきたバルテリ・ボッタスがどれほどの活躍を見せるかだろう。
2016年のF1チャンピオンとなったロズベルグが突然引退してしまい、その後任としてウィリアムズから苦労の末にボッタスを獲得したメルセデスAMG。だが、そのボッタスがどれほどの力を示すのかは、シーズンが実際に始まってみないと何とも言えないところだ。
■ロウが抜けた穴は埋められるのか?
さらに、メルセデスAMGではこれまで技術トップの座にあったパディ・ロウが離脱したことが明らかとなっている。うわさでは、ロウは今後ウィリアムズに加入することになると言われているが、メルセデスAMGにとってロウの離脱も2017年シーズンを迎えるにあたっての不安材料のひとつだろう。
メルセデスAMGを率いるトト・ヴォルフ(ビジネス担当エグゼクティブディレクター)は、ロウの離脱によってメルセデスAMGの技術陣が弱体化することはないと主張しているが、うわさでは2016年シーズンの途中でフェラーリを離脱したジェームス・アリソンがロウの後任として加入するのではないかと言われている。
この件に関する質問を受けたヴォルフは、その可能性を否定するようなニュアンスで、「様子を見るしかないだろうね」と語り、次のように付け加えた。
「だが、もちろん、ジェームスに関してはすべてのトップチームが目を付けているはずだよ」
■レギュレーション変更の影響は?
とはいえ、2017年もメルセデスAMGが圧倒的な強さを示すだろうと見ている者が多いのも事実だ。
今季からシャシーやタイヤのレギュレーションが大きく変わるものの、メルセデスのパワーユニットが最強であることに変わりはなく、そこで生じる差はまだかなり大きいと考えられているためだ。
だが、こうした見方に対し、ヴォルフは次のように語っている。
「昨シーズンの終わりころには、パワーユニットの差はわずか1.5秒ほどだった。だから、今シーズンはそれが1秒以内に縮まってくる可能性もある。そうなれば、またシャシー性能での勝負ということになると思うよ」