ホンダは、2017年には打倒メルセデス、打倒フェラーリを目指して新設計のパワーユニットを投入する。
2015年にパワーユニットサプライヤーとしてマクラーレンと組んでF1復帰を果たしたホンダだが、過去2年間についてはライバルメーカーたちとの差があったのは事実だ。
■目標はメルセデスやフェラーリ並みの性能実現
ホンダF1プロジェクト責任者の長谷川祐介は、復帰3年目のシーズンを迎えるにあたり、スペインの『AS』に次のように語った。
「パワーユニットの観点からは、我々の目標はメルセデスとフェラーリの数値に追いつくことです」
「しかし、彼らもまた性能を上げてくるでしょうし、それがどの程度になるのかは分かりません」
うわさによれば、メルセデスの2017年仕様パワーユニットは1000馬力を超える出力を実現したようだとも言われている。
■ホンダも1000馬力に肉薄との報道も
だが、『AS』はホンダの2017年仕様パワーユニットも1,000馬力に近いパワーを発揮するものとなるだろうと報じており、2017年には表彰台やタイトルを狙うことが可能な性能を手にするだろうと付け加えている。
だが、ホンダの広報担当者はこうした推測に関して次のように語っている。
「我々としては具体的な数値目標は立てていませんし、数値やパワーなどについて公開するつもりもありません」
「ほかのメーカーたちに追いつくのが目標です。しかし、メルセデス、フェラーリ、そしてルノーがどれほど改良してくるかもまだ分かりません」
■2017年もメルセデスAMG優位は変わらない?
昨年までマクラーレン・ホンダのドライバーとして活躍していたジェンソン・バトンも、2017年シーズンにはこれまでとは大きく変わるシャシーやタイヤが導入されることもあり、どういう結果になるのかを占うのは難しいと考えている。
「メルセデスAMGを倒すことができるのかどうかは、誰にとっても非常に大きな課題だよ」
イタリアの『Autosprint(オートスプリント)』にそう語ったバトンは、次のように続けた。
「ルール変更により、空気的抵抗はかなり大きくなる。だから大きなパワーを持つことが重要になるだろうね。そして彼ら(メルセデスAMG)にはそれがあるようだ」
「もし誰か、彼ら(メルセデスAMG)に挑戦できるものがいるとすれば、彼ら(ライバルメーカー)が冬の間に素晴らしい仕事をしたということになるだろう。僕たちはみんないいシーズンにしたいと思っている。多くのチームがトップ争いをすることがF1にとっては重要なことだからね」
「これまでの3年間を考えれば、僕たちには絶対それが必要だよ」
■マクラーレン・ホンダの2017年シーズンは?
具体的に、マクラーレン・ホンダの2017年シーズンはどういうものになると思うかと質問されたバトンは、次のように答えている。
「彼らはうまく前進を果たしてきたし、そこに期待が持てる。だけど、僕はチームがやってきていることにはあまりかかわってきていないから、どうなるかは分からないな」