2017年のF1シーズンが始まっても、各チームの本当の力量が見えてくるまでには少し時間がかかるかもしれない。
そう考えているのは、F1公式タイヤサプライヤーであるピレリのモータースポーツ責任者を務めるポール・ヘンベリーだ。
■未知数が多い2017年F1
2017年からこれまでよりも幅の広いタイヤが導入されることになっており、ピレリでは昨シーズンからメルセデスAMG、レッドブル、そしてフェラーリという3強チームの協力を得ながらその新タイヤ開発に取り組んできている。
だが、ヘンベリーはそのときに使用されたテスト車は2015年型F1カーを改造したものであり、実際に2017型F1カーに装着して走らせてみるまでは未知数もまだ残っていると次のように語った。
「問題は、我々がテストで使っていたのは、バルセロナ(2月27日から始まる2017年の公式プレシーズンテスト)で実際に目にすることになるもの(2017年型車)よりも5秒も遅いクルマだったことだ」
「もしこれまでそうなるだろうと言われていたような数値でなければ、我々は少しばかり保守的過ぎたということになるかもしれないね」
■テストでは実力を隠すチームも?
ヘンベリーはさらに、バルセロナで公式テストが始まってもすぐに今季の全体像が見えてくることはないだろうし、それは恐らくオーストリアで行われる開幕戦(3月26日決勝)でも同じだろうと次のように続けた。
「自分たちの本当のパフォーマンスレベルを隠そうとするところも多いだろうし、中にはまだ本当の力を見せていないであろうチームとの差も縮めることができず、これからどうすればいいのかと悩むところも出てくるだろうね」
「中国(第2戦/4月9日決勝)やバーレーン(第3戦/4月16日決勝)でも、まだクルマの本当のパフォーマンスは見えてこないかもしれないよ」とヘンベリーは付け加えた。