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2021年、F1エンジンの見直しを訴えるロス・ブラウン

2016年12月16日(金)11:13 am

かつてミハエル・シューマッハとともにフェラーリの黄金時代を築いた名エンジニアであり、2013年までメルセデスAMGのチーム代表を務めていたロス・ブラウンが、2021年以降はF1に新たなエンジンを導入すべきだと主張した。

■パワーユニットはF1にはふさわしくない

2014年以降はF1活動から完全に身を引いていたブラウンだが、最近、F1の新オーナーとなることが決まったアメリカのリバティ・メディアとコンサルタント契約を結んだことが明らかとなっている。

そのブラウンは、2014年に導入された現在のパワーユニットが、近年指摘されているF1人気低下要因のひとつだと考えている。現在のハイブリッドエンジンであるパワーユニットは、それまでの自然吸気エンジンよりも音が小さくなるとともに、ルールもより複雑となったことでF1を分かりにくいものにし、それがファン離れにつながってしまったのは確かだというわけだ。

■F1エンジンと市販車のエンジンは別物であるべき

現在のF1エンジンルールは2020年まで継続されることが決まっているが、ブラウンは2021年以降は新たなエンジンルールを導入すべきだとFIA(F1統括団体である国際自動車連盟)の会報である『Auto(オト)』の中で、「F1はエンジンに何を望むのかということを真剣に考えるべきだ」と訴えている。

ブラウンは、F1は数年前に市販車の環境問題と連動させることを望んだものの、現在のルールが施行期限を迎える2020年はもう一度F1と自動車産業の関係を分けて考えるためのいいチャンスだと次のように続けた。

「もしそうでなければ、理論的には我々も数年後にはF1カーを電気自動車か燃料電池自動車にしなくてはならないということになる」

「我々にはフォーミュラEがあるし、それはその地位を確立しつつある。だが、私の考えでは、F1は単に技術的なデモンストレーションを行うためのものではないし、全体がサーカスなんだ」

「それを維持するための最善の方法は何だろうか?」

■2017年末には方向性を決める必要がある

「そろそろ、こう言うべきときではないだろうか? “我々はこの驚くべき技術を達成した。だが、我々はここから後退し、F1にとっての理想のエンジンとは何かということについて考えようと思う。そこには関連するいくつかのテクノロジーが含まれるかもしれないが”とね」

そう主張したブラウンは、次のように付け加えている。

「しかし、来年末には、F1は将来的にどういうエンジンを必要とするのかということを確認する必要がある」

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