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「一貫性のある裁定」を目指すF1競技委員

2016年12月03日(土)17:01 pm

F1競技委員たちは、自分たちの審議のスピードアップと、もっと一貫性のある裁定を行うための取り組みを開始している。

■裁定の改善を目指すF1競技委員

今年もF1レースで多くの審議が行われたが、同じような案件でも審議対象にすらならないときもあれば、厳しいペナルティーが科されるときもあった。特にドライバーたちからはこうした一貫性のない裁定に対する不満が噴出している。

FIA(F1統括団体である国際自動車連盟)の世界モータースポーツ評議会開催を前に今週ウイーンにつどったF1競技委員メンバーたちは、今後一致団結してこうした課題に取り組もうと確認したようだ。

競技委員の議長を務める元ラリードライバーのギャリー・コネリーはこれに関して次のように語った。

「我々は多くのルールに目を通し、うまく表現をとりまとめ、より速く裁定を行うことができるようにするために、どのような形でFIAと一緒に仕事をすることができるかを検討した」

「どうすればより一貫性を持たせることができるかということについて我々は議論を重ねたよ」

■トラックリミット問題は大きく改善される?

今季、最も多くの議論を生むことになったのは「トラックリミット」に関することだろう。だが、コネリーは、この問題に関してはFIAがサーキットを改修する形でうまく対応しようとしていると次のように続けた。

「今後は、恐らく選手権全体において非常に明らかな形で横切る可能性があるのは11か12のコーナーだけになるだろう」

コネリーは、その一つの例はF1イタリアGPの舞台となるモンツァのターン1で見ることができるだろうと付け加えた。もしそこでコースオフしてしまえば、再びコースに戻るためにはこれまでよりも時間がかかることになるためだ。つまり、そのドライバーにあえてペナルティーを科さなくともコースオフをすること自体がペナルティーとなってしまうというわけだ。

「それによって競技委員はかなりやりやすくなるだろうね。ペナルティーがコース上ですぐに与えられるんだからね」とコネリーは付け加えた。

■主観の完全排除は難しいF1

だがそれでもF1競技委員の仕事は難しいものだとコネリーは主張している。それは、例えばテニスのアンパイアであればボールが入ったのか出たのかという客観的事実を判定すればいいだけなのに対し、F1ではどうしても「主観」に頼らざるを得ないケースが多いためだという。

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