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F1最終戦に向けメルセデスAMG首脳が最も恐れているのは?

2016年11月15日(火)17:35 pm

先週末に行われたF1ブラジルGPでルイス・ハミルトン(メルセデスAMG)が優勝し、チームメートのニコ・ロズベルグが2位で終わったことにより、2016年シーズンのF1チャンピオン決定は最終戦F1アブダビGP(27日決勝)に持ち越された。

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第17戦日本GPの終了時点では33ポイントに開いていたポイントリーダーのロズベルグとタイトル3連覇をねらうハミルトンの差だが、ハミルトンがアメリカ、メキシコ、ブラジルと3連勝を達成したことで現在は12ポイントまでに縮まっている。

現時点では、ロズベルグとハミルトンの今季の勝ち星は同じ9勝で並んでいる。しかし仮にハミルトンが最終戦でも勝利して勝ち星を10勝にまで伸ばしたとしても、ロズベルグが2位か3位でフィニッシュすれば、タイトルはロズベルグの手に渡ることになる。

■本当に強いのは自分だとハミルトン

雨となったブラジルGPで優勝を飾ったハミルトンは、母国イギリスのメディアに次のように次のように語った。

「僕は満足しているよ。同じクルマでニコ(ロズベルグ)に勝っているわけだし、今の彼は最高の走りをしているんだからね」

実際、特に最近パフォーマンスでチームメートを圧倒しているのはハミルトンの方だ。だが、そのハミルトンがポイントで不利に立っているのは第16戦マレーシアGP決勝で、トップを快走しながらもエンジントラブルによるリタイアを余儀なくされ、そのレースをノーポイントで終えたことが響いているのは間違いない。さらに、今季はハミルトンの方にマシントラブルが多発していたのも事実だ。

こうしたことを考慮に入れれば、ハミルトンの方がロズベルグよりもチャンピオンにふさわしいと考えている者も少なくはないようだ。

■ロズベルグもF1チャンピオンの資格あり

だが、必ずしもそうではないと見ている者もいる。イタリアの『La Gazzetta dello Sport(ガゼッタ・デロ・スポルト)』は、「ブラジルの雨の中で、ロズベルグがやるべきことはリスクを避けるということだけだった。そして、彼はそれをやり遂げたのだ」と書き、ロズベルグは初タイトル獲得に向けて、現在のポイントリードを計算に入れて戦略的なレースを行っているだけだと考えている。

さらに、2013年シーズンまでメルセデスAMGのチーム代表としてロズベルグのボスの立場にあったロス・ブラウンも、ハミルトンも調子を上げているものの、「ニコも非常に素晴らしいレースをしてきている」と考えている。

ブラウンは、『Guardian(ガーディアン)』に次のように付け加えた。

「どちらが勝ってもタイトルにふさわしいよ。だが、彼(ロズベルグ)の粘り強さと意志の強さを考えれば、私は少しばかりニコの味方だね」

■一番怖いのはマシントラブルでチャンピオンが決まること

最終戦アブダビGPに向け、メルセデスAMGを率いるトト・ヴォルフ(ビジネス担当エグゼクティブディレクター)は、あくまでもチームとしては2人に対して公平な扱いをすると主張している。だが、一番気がかりなのは、タイトル争いがクルマの信頼性問題によって決着してしまうことだ。

「私が一番恐れているのは技術的な問題が起きないかどうかということだよ。だが、その可能性を否定することはできない」

そう語ったヴォルフは、次のように付け加えた。

「だが、バーニー・エクレストン(F1最高責任者)はタイトルがシーズン最終戦で決まることを強く望んでいたが、その通りになったね」

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