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【決勝レポート】波乱のレースでハミルトンが優勝 アロンソもポイント獲得/F1ブラジルGP

2016年11月14日(月)5:11 am

2016年F1第20戦ブラジルGPが13日(日)、インテルラゴス・サーキット(1周4.309km)で3日目を迎え、現地時間14時(日本時間14日午前1時)から行われた決勝でメルセデスAMGのルイス・ハミルトンが優勝した。今季9勝目、通算52勝目。この勝利でハミルトンは通算勝利記録でアラン・プロストを追い抜き、歴代2位に浮上した。

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ウエットコンディションとなったインテルラゴスだが、今季自己最高の7番グリッドを手にしていたハースのロマン・グロージャンが、グリッドに向かう途中でクラッシュしてレースをスタートすることなくリタイアとなるなど、レース開始前から波乱含みの展開となる。

降りしきる雨の中、レースは開始が10分遅らされ、セーフティカー先導によるスタートとなった。タイヤはもちろん深溝のウエットタイヤとなる。

8周目にセーフティカーが戻ると、4番手のマックス・フェルスタッペン(レッドブル)がフェラーリのキミ・ライコネンを追い抜いて3番手に浮上。10番手スタートのフェルナンド・アロンソ(マクラーレン)も一気に8番手にまで順位を上げる。

その後、アロンソとチームメートのジェンソン・バトンはすぐにピットに入り、浅溝のインターミディエイトタイヤに交換する戦略をとる。その後5番手を走行していたセバスチャン・ベッテル(フェラーリ)がスピンし、ピットに入り大きく順位を落とす。雨が得意なバトンもスピンを喫するなど、路面コンディションは最悪の状態だ。

14周目に入ったところでザウバーのマーカス・エリクソンがホームストレート手前でスピンしてクラッシュ。これでセーフティカーが導入される。20周目にセーフティカーが退いてレースが再開されるが、その直後にライコネンがホームストレートで大クラッシュを演じてしまう。ライコネンにけがはなかったものの、レースはこれで赤旗中断となる。

35分ほどの中断ののち、あらためてセーフティカー先導によりレースが再開される。しかしセーフティカー先導のまま28周目を迎えたところでコースコンディションが改善されないため29周目に入るところで再度赤旗が振られ、レースが中断されてしまう。

約25分後にセーフティカー先導でレースが再開。そして32周目にセーフティカーが戻り、コース上での戦いが再開される。そこでフェルスタッペンがロズベルグを追い抜いて2番手に浮上。フェルスタッペンは徐々にロズベルグとの差を開いていく。

そのフェルスタッペンは39周目に最終コーナーへの立ち上がりで大きくスピンし、あわやウォールに激突かというシーンを展開。しかし、絶妙のマシンコントロールでクラッシュを免れたフェルスタッペンはロズベルグに背後に迫られるものの2番手の位置をキープしてみせた。

雨をチャンスに変えて7番手に浮上していたアロンソだが、42周目には順位をばん回してきたベッテルに抜かれて8番手に下がる。44周目には2番手を走行していたフェルスタッペンがピットインしてタイヤを交換。フェルスタッペンは5番手でコースに復帰する。これで2番手の位置に復帰したロズベルグだが、やはり最終コーナー手前でスピンするなど冷や汗のレースを展開する。しかし、ロズベルグもなんとか2番手の位置をキープしてレース終盤に向かう。

48周目には最後のホームレースを迎えていたフェリペ・マッサ(ウィリアムズ)がクラッシュ。ここでまたセーフティカーが導入された。

55周目にセーフティカーが退き、レースが再開されるとギャップが一気に縮まったことでまたコース上での争いが激しくなる。ところがここでアロンソが最終コーナーへと向かうところで痛恨のスピン。クラッシュは避けられたものの、アロンソはこれで最後尾にまで順位を下げてしまう。

レース終盤、タイヤ交換のタイミングでいったんトップ10圏外に順位を落としていたフェルスタッペンが猛反撃に転ずる。一気に数台を追い抜いたフェルスタッペンは65周目には6番手にまで浮上すると5番手を走るベッテルに攻撃をしかける。67周目にベッテルを追い抜いたフェルスタッペンは、その後もサインツ、ペレスを追い抜いて表彰台圏内の3番手にまで浮上した。

一方、いったんは最後尾に下がったアロンソも執念の追い上げを見せ、次々と前のクルマを追い抜いていく。そして最終ラップに10番手を走行していたマノーのエステバン・オコンをとらえてポイント圏内に復帰してみせた。

結局、レースは終始トップの位置を守ったハミルトンが3戦連続でのポール・トゥ・ウィンを達成。2位にロズベルグが入り、フェルスタッペンが3位でチェッカーフラッグを受けた。

この結果、ポイントリーダーのロズベルグとハミルトンの差は12ポイントに縮まり、2016年のF1ドライバーズタイトルのゆくえは最終戦アブダビGPに持ち越されることになった。

ブラジルGPでポイントを獲得したトップ10ドライバーは以下の通り。

優勝はルイス・ハミルトン(メルセデスAMG)、2位ニコ・ロズベルグ(メルセデスAMG)、3位マックス・フェルスタッペン(レッドブル)、4位セルジオ・ペレス(フォース・インディア)、5位セバスチャン・ベッテル(フェラーリ)、6位カルロス・サインツ(トロロッソ)、7位ニコ・ヒュルケンベルグ(フォース・インディア)、8位ダニエル・リカルド(レッドブル)、9位フェリペ・ナッセ(ザウバー)、10位フェルナンド・アロンソ(マクラーレン・ホンダ)。

マクラーレン・ホンダのジェンソン・バトンは結局完走ドライバー中最下位の16位でブラジルGPを終えている。

過去最多の年間21戦で行われている2016年F1シーズンも、ついに次戦が最終戦となる。2016年F1第21戦アブダビGPは、11月25日(金)の現地時間13時(日本時間18時)に開幕。決勝は11月27日(日)の現地時間17時(日本時間22時)にスタートする。

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