F1ブラジルGP(13日決勝)を前に行われた記者会見に、FIA(国際自動車連盟)のF1競技委員長であるチャーリー・ホワイティングが出席した。
グランプリ前の木曜日には、ドライバー6人による記者会見が行われる。しかし、今回は特別にホワイティングも出席し、第19戦メキシコGPで起きた出来事について映像を見せながら説明した。
ホワイティングの出席はF1が複雑過ぎるから
これについてカルロス・サインツ(トロロッソ)は、F1が複雑過ぎる証拠だとスペインの記者らに語った。
「僕のおじさんやおばあちゃんが、なぜフェルスタッペンが罰を受けてハミルトンは受けなかったのか、詳しく理解できると思う?」
「今はF1があまりにも複雑になり過ぎて、ホワイティングが記者会見に行かなければならないほどなんだ。到達すべきでない状況になっているんだよ」
「もっと深刻なこと」が起きたからだとアロンソ
一方、フェルナンド・アロンソ(マクラーレン)は、ホワイティングが出席したのには別の理由があると考えている。
「チャーリーが記者会見に行ったのは、ハミルトンやフェルスタッペンに起きたことが理由ではないと思う」
「もっと深刻なことがメキシコGPで起きたからだ」
アロンソの言う「深刻なこと」とは、セバスチャン・ベッテル(フェラーリ)がレース中に無線でホワイティングに「うせろ」と暴言を吐いたことを指すのだろうとスペインのメディアは推測している。
ベッテルの状況に理解を示したホワイティング
ベッテルが無線で暴言を吐いたのは、前を走行していたマックス・フェルスタッペン(レッドブル)がランオフエリアを突っ切って2コーナーを通過しなかったにもかかわらず順位を譲らなかったことにいらだったためだ。
ベッテルの無線について聞かれたホワイティングは、次のように答えた。
「言うまでもなく、悪い言葉が使われたのは初めてのことではない」
「それが私に向けられたという事実は残念なことだった。しかし、それを軽減するような、セバスチャンが明らかにフラストレーションを抱えるに至る状況がいくつもあったと思う」
「事実、彼はレース後に短時間のうちに私を探し出して謝罪した。私にとってはそれで十分だ。忘れて次に進む用意がある。それがわれわれのすべきことだと思う」
「後悔している」とベッテル
やはり記者会見に出席していたベッテルは、次のように話した。
「自分が言ったことを申し訳なく思っている」
「なぜ僕があまりハッピーでなかったのかは理解できると思うけれど、もちろん言ったことについては後悔しているし、絶対に本気ではなかった」
「チャーリーが謝罪を受け入れてくれてうれしい」