今シーズンに入る前はメルセデスAMGからF1タイトルを奪うとの目標を掲げていたフェラーリ。だが、実際にふたを開けてみれば、タイトル奪取はおろか、レッドブルにナンバー2チームの座さえ奪われてしまった。
そんなフェラーリに対しては、地元イタリアのメディアを中心に批判的なコメントが目立つようになってきている。それはチームの首脳陣に対してばかりではない。特に前戦メキシコGPでは無線で暴言を放ち、フェラーリの品位を損ねてしまったセバスチャン・ベッテルに対しても強い批判が起きている。
■メキシコでのベッテルの反応は無理もないとフィオリオ
だが、かつてフェラーリのチーム代表を務めた経験を持つチェーザレ・フィオリオは、今ベッテルがフラストレーションを抱えているのはよく分かると『La Gazzetta dello Sport(ガゼッタ・デロ・スポルト)』に次のように語った。
「メキシコでのベッテルの反応は理解できるものだったよ」
「もし、私がアリバベーネ(フェラーリのチーム代表であるマウリツィオ・アリバベーネ)だったら、ただセブ(ベッテル)の無線のスイッチを切っていただろうね。あるいは、少なくともライバルに対する評価は自分の胸のうちにとどめておくよう求めていただろう」
■今シーズンをいい形で締めくくることが重要
だが、1989年から1991年シーズンの途中までフェラーリのチーム代表を務めていたフィオリオは、フェラーリにとっては冬休みに入る前にレースでいい成績を残しておくことが重要だと主張し、次のように付け加えた。
「それは不可能ではない。アメリカやメキシコでは本来得られるはずの結果がついてこなかっただけだからね」
■フェラーリは復調への道を歩むとマルキオンネ会長
一方で、会長としてフェラーリを率いるセルジオ・マルキオンネは、今後は2017年をよりよいシーズンにするために全力を尽くしていくと次のように語った。
「我々は結果には満足できていない。だが、我々は復調への道を進んでいく」
「可能な限り最高の形でシーズンを終えたいと望んでいる。だが、来年はもっと競争力をつけて戻ってこられるよう熱望することが何よりも重要なんだ」