ニコ・ヒュルケンベルグが来季はルノーへ移籍することが決まったフォース・インディアだが、2017年に誰がセルジオ・ペレスのチームメートとなるのかについてはまだ明らかになっていない。
今週初めには、今シーズン後半にマノーからF1デビューを飾ったエステバン・オコンとすでに契約を交わしたようだと報じられた。メルセデス所属ドライバーであるオコンにシートを与えればメルセデスパワーユニット供給条件が有利なものとなると考えられており、フォース・インディアとしてもメリットはありそうだ。
だが、フォース・インディアのチーム副代表を務めるロバート・ファーンリーはブラジルの『Globo(グローボ)』に対し、「候補者はたくさんいるよ」と語り、まだ最終的に誰になるのかは決まっていないと主張している。
■今週来季のドライバー決定会議
『Globo(グローボ)』は、フォース・インディアではチーム代表のビジェイ・マリヤを含むチーム首脳たちは今週2017年のドライバー確定に向けた会議を行うことになっていると伝えている。
そして、その候補者の中にフェリペ・ナッセ(ザウバー)が含まれているのは間違いないと考えられている。ブラジル銀行という優良スポンサーを抱えるナッセだが、フェリペ・マッサ(ウィリアムズ)が今季限りでF1を引退することを受け、少なくとも1人は上位争いができるブラジル人ドライバーが欲しいと考えているF1最高責任者バーニー・エクレストンもナッセが有力チームへ移籍できるよう陰で支援しているともうわさされている。
■ナッセも有力候補の1人
ファーンリーもナッセが候補者の1人であることを認め、次のように語った。
「フェリペ・マッサはリストに載っているよ。ビジェイと私、そしてアンドリュー・グリーン(技術責任者)とオットマー・サフナウアー(チームCOO)によって1人ひとりについて分析を行う予定になっている」
「我々全員が誰がベストなパッケージかということについて全員が意見を出し合うことになる。速くて経験があり、グループの成長を支援できるドライバーである必要があるからね」
「我々は全員一致で結論を出したいと思っているが、最初の会議でそうなることは少ないよ」
■まだ来季の契約がない全ドライバーが検討対象
グリーンは『Globo(グローボ)』に対し、確かにナッセも候補の1人ではあるものの、実際にはまだ2017年の契約を結んでいない「すべてのドライバー」が検討対象だと主張している。
「我々は、F1においては小規模の予算しかないチームだが、現在はコンストラクターズランキング4番手につけている」
グリーンはそう語り、フォース・インディアへの加入を望んでいるドライバーが少なくないことを示唆した。
■フォース・インディアが第二希望だとパーマー
その中には、今年ルノーからF1デビューを飾ったジョリオン・パーマーも当然含まれている。父親のジョナサンは母国イギリスのモータースポーツ界でも顔の利く存在であり、やはり潤沢なスポンサー資金持ち込みが可能なドライバーだ。
ジョナサン・パーマーは、息子の今後の進路について『Sun(サン)』紙に次のように語った。
「彼(ジョリオン・パーマー)はルノーで続けたいと思っている。彼は今年ルノーでかなり努力してきたし、非常に強い気持ちと情熱を持ってルノーとやりたいと考えているよ」
「だが、もしそうできなければ、もちろんフォース・インディアが素晴らしいチームであることに疑いの余地はない。だから、それ(フォース・インディア加入)に向けて取り組んでいるよ」
■ルーキーは難しいとフォース・インディア
まだほかにも候補ドライバーは多い。ケビン・マグヌッセン(ルノー)、エステバン・グティエレス(ハース)、マーカス・エリクソン(ザウバー)などだ。
オコンと同じくメルセデスの支配下にあるパスカル・ウェーレイン(マノー)も候補者の1人だと考えられているが、伝えられるところによればフォース・インディアのエンジニアたちはウェーレインをそれほど高く評価していないようだと言われている。
さらに、うわさでは今年のGP2選手権をリードしているアントニオ・ジョビナッツィも有力候補の1人ではないかとも言われている。
だが、グリーンは、2017年にはルーキーと契約する可能性は小さいだろうと次のように付け加えた。
「私はすでにF1経験を持っているドライバーがいいと思う。特に、2017年には新たなレギュレーションが導入されるだけにね」