先週末、4年連続チャンピオンを獲得したばかりのフォルクスワーゲンが、WRC撤退を発表した。来季からは新技術開発やカスタマースポーツに集中するという。
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■フランク・ウェルシュ「クルマの電気化へ集中していく」
フォルクスワーゲンの技術開発を担当する取締役のフランク・ウェルシュは、200人の従業員に対して次のように語った。
「フォルクスワーゲンブランドは膨大な課題に直面している。当社が販売する車両の電気化が今後も拡大していくことに伴い、我々は重要な将来の技術に向けてすべての取り組みを集中させる必要がある」
「我々はこれまで、WRCにおいてスポーツにおける目標を上回ってきた。今、私たちはフォルクスワーゲンモータースポーツを再編成し、将来の自動車技術に集中し、移行する」
「同時に、フォルクスワーゲンは、カスタマーレーシングに集中していく。サーキットではゴルフGTI TCR、ラリークロスではビートルGRCを、また、カスタマーにトップの製品を提供したいと思っており、R5レギュレーションに従い、新しいポロを開発していく」
「私は、優れた成績を達成した我々のドライバーとコ・ドライバーに心から感謝したい。彼らは信じられないほど速いだけではなく、フォルクスワーゲンブランドにとって極めて効果的なアンバサダーでもある」
今後は、モータースポーツと製品開発との間で、緊密な協力関係を展開していくという。また、モータースポーツ部門の従業員の雇用は保証されているという。
■フォルクスワーゲン・モータースポーツディレクター、スベン・スミーツ「残念」
「WRC撤退は非常に残念だ。フォルクスワーゲン・モータースポーツの歴史の中でも最も成功した章だった。チームは偉大だ」
「同時に、我々は会社全体が直面する大きな課題を認識しており、我々のビジョンはしっかりと前に進んでいる」
「我々は、フォルクスワーゲンブランドの成功に貢献するために再編したいと思う。今から集中すべきは、モータースポーツと我々のカスタマースポーツの範囲の中での次なる技術にある。我々は、より広く、魅力的な場所に身を置くことになる」