今季からF1挑戦を開始したアメリカンチームのハースだが、まだ来季のドライバーラインアップは発表していない。
■ブレーキ問題に苦しむハース
実際のところ、現時点ではチームにとってもっと優先すべき問題を抱えているのは事実だろう。そのひとつが多発するブレーキ故障だ。ナンバー1ドライバーのロマン・グロージャンも常々ブレーキの調子が悪いと訴えていたが、先週末に行われたチームにとってのホームレースF1アメリカGP(第18戦)でも、エステバン・グティエレスのクルマにブレーキトラブルが発生していた。
ドイツの『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』から、なぜこうもたびたびブレーキに問題が起きるのかと質問されたチーム代表のギュンター・シュタイナーは、「ブレンボ(ブレーキメーカー)に聞いてもらったほうがいいね」と答えている。
伝えられるところによれば、ハースは別のブレーキメーカーに変える可能性も検討しているという。
■グティエレス残留は厳しい状況に
そのハースだが、名実ともにナンバー1ドライバーとして契約を結んでいるグロージャンが来季も続投となるのはほぼ間違いないと見られている。
だが、いまだに1ポイントも獲得できていないグティエレスのほうはシートを喪失する可能性も高いと言われており、チームもほかの候補ドライバーたちとの交渉を行っているようだ。
来季、グティエレスがこのままチームに残るチャンスはあるのかと質問されたシュタイナーは、次のように答えた。
「分からないね」
「率直に言って、まだ完全にオープンな状態だ。最終期限や予定を設けるつもりもない。それが受け入れられないのであれば、もはや候補として真剣に検討はできないね」
■選択肢はあるとグティエレス
今週末に行われるメキシコGP(30日決勝)は、グティエレスにとってはホームレースとなる。今後の先行きが不透明なグティエレスにとっては、母国で確実に実績を残しておきたいところだ。
だが、そのグティエレスは今週スペインの『Marca(マルカ)』に対し、「うまく事は運んでいるよ」と語り、次のように付け加えた。
「僕にはいくつか選択肢があるんだ」