WEC(世界耐久選手権)とル・マン24時間に参戦し、何度も栄冠を獲得してきたアウディが、今シーズン限りでWECから撤退すると発表した。
●ル・マン24時間主催者ACOが声明「アウディは去っていくが、他のメーカーがまもなくやってくる」
26日(水)の朝、アウディ取締役会会長のルパート・シュタートラーは、モータースポーツ部門の300名のスタッフに対し、「今後もアウディの競争力を維持するであろう事に注力することが重要であり、ブランドの現在の負担に関連し、戦略的な決定をした」と述べた。
■プロトタイプの時代は終わった。今後はEVへ
取締役会は、耐久レースでのアウディの使命に終わりを告げた。ではアウディはどこへ向かうのか?
「我々は、電力での将来のためにレースをしていくつもりだ」
「当社の市販車が、ますます電気自動車になってきているように、アウディのテクノロジーが向かう先のモータースポーツカーは、そうなる必要がある」
アウディは、すでにフォーミュラEの2017/2018年シーズンからワークスチームとして参戦すると発表している。
■18年間の輝かしい成績に感謝
アウディ・モータースポーツ代表Dr. ウォルフガング ウルリッヒは、「プロトタイプでの18年間、アウディは非常に成功した。去るのは当然難しいことだ」と述べ、次のように続けた。
「アウディスポーツ・チームヨーストは、他のチームのようにこの期間中にWECを形成した。私は、この大成功を成し遂げるために協力してくれたラインホルト・ヨーストと彼のチーム、ドライバー、パートナー、スポンサーに感謝の意を表したい。素晴らしい時間だったよ!」
この18年間、アウディはル・マン24時間レースで13勝を獲得。2012年にハイブリッドカーになって初めての優勝を獲得している。これまで185戦に参戦し106勝、80回のポールポジション獲得、レース中に94回のファステストラップを獲得してきた。WECでは2度の総合優勝を飾っている。
これにより、LMP1-Hクラスはポルシェとトヨタの一騎打ちとなる。
■【ル・マン2014ハイライト】アウディ、最後のル・マン24時間レース優勝は2014年
■2016年FIA WEC富士6時間でのアウディの走り