2人の大物元F1ドライバーたちが、鈴鹿サーキットで行われたF1日本GP(第17戦)決勝でマックス・フェルスタッペン(レッドブル)がルイス・ハミルトン(メルセデスAMG)に対して行った防御を擁護した。
■いったんフェルスタッペンを提訴していたメルセデスAMG
鈴鹿でのレースが終わった直後、メルセデスAMGはハミルトンに追い抜きをさせまいとしてフェルスタッペンがシケイン手前でブレーキをかけながら方向を変えたことはルールに違反する危険行為だったとしてF1統括団体であるFIA(国際自動車連盟)のF1競技委員会に正式に提訴していた。
だが、その後メルセデスAMGはその申し立てを正式に取り下げている。
■自分も同じことをしていただろうとラウダ
そして、そのメルセデスAMGの非常勤会長を務めるニキ・ラウダが、あのときのフェルスタッペンのドライビングは責めるべきものではなかったと主張している。
ラウダは、『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』に次のように語った。
「あの(ルールの)条文はいろんな解釈ができる。だから意味のないものだ」
「彼らはお互いに接触もしていなかった。だから何も起こらなかったんだ。あの申し立ては審議が始まる前にひっこめられていたよ」
3度F1王座についた伝説的元F1ドライバーであるラウダは、もし同じ状況だったら自分もフェルスタッペンと同じような動きをしていただろうと次のように続けた。
「もし私が彼だったとしても、残り2周のところでルイスに抜かせるようなことはしなかったと思うね」
「私に言わせれば、鈴鹿での(フェルスタッペンの)動きはキミ(ライコネン/フェラーリ)とスパ(ベルギーGP)のストレートでやったものよりかなり危険は小さかったよ」
■あれがフェルスタッペンのスタイルだとフィッティパルディ
さらに、かつてロータスとマクラーレンで2度F1王座についた経験を持つブラジル出身の元F1ドライバー、エマーソン・フィッティパルディもフェルスタッペンには何も問題はないと主張している。
フィッティパルディは、まだ19歳になったばかりのフェルスタッペンは「逸材」であり、彼の走りがあまりにも攻撃的過ぎるとの批判は的を射ていないとイタリアの『Corriere della Sera(コリエーレ・デラ・セラ)』に次のように語った。
「あれは彼の戦い方に過ぎないんだ。それに、あれは見応えがある。彼は間違いなくF1チャンピオンになるだろうね」