ニコ・ヒュルケンベルグが2017年まで契約していたフォース・インディアを離れ、ルノーに移籍することが発表された。
●【正式発表】ルノー、ヒュルケンベルグと複数年契約「シューマッハとルノーが僕の情熱に火をつけた」
資金難に苦しむフォース・インディアから報酬が支払われていないため、ヒュルケンベルグ側は合法的にその契約を解除することが可能な状態にあったという。
念願のビッグチームへ移籍できたヒュルケンベルグ。ここで改めて、“実力派”ヒュルケンベルグの経歴を振り返ってみる。
■ハミルトン、ロズベルグに並ぶ偉業
ニコ・ヒュルケンベルグは、2009年のGP2シリーズに参戦、ルーキーでチャンピオンに輝いた。これはルイス・ハミルトン、ニコ・ロズベルグと並ぶ偉業だ。
■F1デビューイヤーにポールポジションを獲得
2010年、戦闘力に劣るウィリアムズ・コスワースからF1デビュー、その年の最終戦F1ブラジルGPでポールポジションを獲得した。チームにとって5年ぶりのポールポジションで、ルーキーとしては2007年のルイス・ハミルトン以来の偉業だった。しかし、財政難のウィリアムズと契約延長はならなかった。
■未だ表彰台の経験なし
2011年はフォース・インディアのリザーブドライバーに就任し、2012年には正ドライバーに昇格。その後、2013年はザウバーへ移籍、そして2014年に再びフォース・インディアに加入し、F1で111戦に出場するも、未だ表彰台に上ったことがない。
■ル・マン24時間、初出場で初優勝という快挙
2015年には、フォース・インディアとF1で戦いつつ、ル・マン24時間にポルシェからエントリー。初出場で初優勝という快挙を達成した。
実力派として知られているヒュルケンベルグは、その都度フェラーリへの移籍なども噂されたが、ビッグチームへ移籍するチャンスに恵まれてこなかった。
■念願のビッグチームへ移籍
そして来たる2017年、ようやく念願の自動車メーカーが運営するビッグチーム、ルノーへの移籍が決定。ルノーは来シーズンに向けて大幅に予算を増やしてクルマを開発しており、戦闘力が上がると考える者が多い。しかし、低迷していたルノーがどこまで浮上できるかは未知数だ。2016シーズン、現段階でルノーは8ポイントの9位、フォース・インディアは134ポイントで4位だ。
実力は評価されながらも、これまでなかなか運に恵まれなかったヒュルケンベルグ。このルノー移籍が吉と出るか凶と出るか。少なくとも、レッドブルを見れば明らかだが、ルノーのパワーユニットは格段に良くなっている。