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「アリソンを失ったフェラーリは混乱している」とジャッキー・スチュワート

2016年09月29日(木)19:32 pm

F1界の大御所とも言える元F1ドライバーのジャッキー・スチュワートが、今のフェラーリは「混乱している」と語った。

■技術トップの中途離脱が痛かったフェラーリ

1960年代から70年代にかけて活躍し、3度F1王座についた経験を持つスチュワートは、テクニカルディレクターを務めていたジェームス・アリソンの離脱がフェラーリにとっては大きなインパクトだったと考えている。

「1年の途中でテクニカルディレクターと別れたことがまずかったよ」

『La Gazzetta dello Sport(ガゼッタ・デロ・スポルト)』にそう語ったスチュワートは、次のように続けた。

「チームは彼(アリソン)がリーダーであることに慣れていた。だから、そこからまた正常な状態に戻るには時間もかかるんだ」

「ジェームス・アリソンはチームを統合できていたし、みんなの信頼も勝ち得ていた。私から見れば彼は傑出したエンジニアだよ」

■アリソンを失ったフェラーリは混乱している

「フェラーリは混乱しているように見えるね。彼らはなぜ自分たちはレースに勝てないのかという疑問をまた抱えてしまっているよ」

「ジェームス・アリソンは彼にとって大きな存在であった父親を亡くした。そしてイタリアで生活することを望んでいなかった奥さんまで亡くなってしまった。ジェームスは幸せではなかった」

「だが、彼の離脱によって不安定が生じてしまったんだ。そして、安定がF1で成功するために重要な要素であることに変わりはない」

■フェラーリは新たな人材確保が急務

そう語ったスチュワートは、かつて所属していたティレルの創設者ケン・ティレルを引き合いに出しながら次のように続けた。

「フェラーリはこれから的確な人材を得る必要がある。ケン・ティレルは決して大金は持っていなかったが、彼は誰が一緒に仕事をするにふさわしい人物であるかをはっきりと知っていたよ」

1970年から1998年まで参戦していたティレルは1971年と73年に2度ドライバーズタイトルを獲得しているが、それはいずれもスチュワートが達成したものだった。

■ベッテルにマレーシア2連覇のチャンスはない

ともあれ、特にシーズン後半に入ってからフェラーリの相対的な競争力が低下しているのは誰の目にも明らかだ。

元F1ドライバーであり、現在はドイツのテレビ局『Sky(スカイ)』でF1解説者を務めるマルク・スレールは、2015年のマレーシアGPでフェラーリに優勝をもたらしたベッテルが今週末のセパンで2連覇を飾る可能性はほとんどないだろうと次のように語った。

「昨年のフェラーリにはタイヤの摩耗が少ないというアドバンテージがあった。だが、今年の彼らにはそのアドバンテージがあるようには見えない。何か幸運が舞い込むようなことでもない限り、ベッテルが勝つチャンスはないと思うね」

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