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【2017年F1ルール】ウエット時のセーフティカー先導ローリングスタートは廃止。スペアPUによるグリッド降格回避も禁止に

2016年09月29日(木)16:43 pm

28日(水)に行われたFIA(国際自動車連盟)の世界モータースポーツ評議会において、2017年シーズンのF1ルールに関していくつかの変更点が承認された。主要な変更点は以下の通り。

■ウエットコンディション時のスタンディングスタート

これまでは、ウエットコンディションのもとでセーフティカー先導によってレースがスタートした場合、安全にレースができると判断された場合にはセーフティカーがピットロードへと戻り、F1カーはそのままローリングスタートでレースを開始していた。

2017年からは、セーフティカー先導でレースがスタートした場合、コースコンディションが改善されて安全にレースができると判断された場合には、レースカーはホームストレート上の本来のグリッドにつき、そこであらためてスタンディングスタートによってレースが開始されることになる。

■ヘルメットデザイン制限の一部緩和

現在のルールでは、原則としてドライバーはヘルメットのデザイン(カラーリング)を年間を通じて変えることは認められていない。2017年にもこの原則に変更はないが、例外的措置として1年のうち1レースについてのみドライバーが普段とは異なる特別デザインを施したヘルメットを着用することが認められることになる。

これにより、ホームレースなど、自分にとって特別な意味を持つレースにおいては、いつもとは違うデザインのヘルメットを被ることができるようになるわけだ。どのレースで特別デザインのヘルメットを使うかはドライバーが任意に決めることができる。

また、シーズンの途中で所属チームが変わったような場合にも、ヘルメットデザインの変更が認められることになる。

■スペアパワーユニットによるグリッド降格回避は禁止

2017年も、年間規定台数を超えるパワーユニットコンポーネントを投入した場合にグリッド降格ペナルティーを受けることになるという基本ルールには変更はない。だが、これまでは1レース週末のうちに複数の新しいパワーユニットを投入した場合、それぞれに対するグリッド降格ペナルティーが下されるものの、そのペナルティーが翌レース以降へ持ち越されることはないため、そこで投入したパワーユニットを以降のレースで使い回すことで、新たにグリッド降格ペナルティーを受けることを回避することが可能となっている。

しかし、2017年には、1レース週末にグリッド降格対象となる複数のパワーユニットコンポーネントを投入した場合、最後に装着したコンポーネントだけが以後のレースでの使用を認められることになる。

今年の第13戦ベルギーGPでメルセデスAMGのルイス・ハミルトンが一度に3台のパワーユニットを投入し、以降のレースでパワーユニット交換によるグリッドペナルティーを回避するという作戦をとったが、このルール見直しにより、2017年にはこうしたことはできなくなる。

■開幕5戦のタイヤ選択は固定

現在のタイヤルールでは、レースごとに1人のドライバーにつき合計13セットのタイヤが公式サプライヤーであるピレリから供給されることになっており、ピレリが指定する決勝用2セット、予選Q3用1セット以外の10セットは指定期日までに事前申告することでドライバーが任意に決定することができる。

だが、2017年は、開幕から5戦については事前申告期限がシーズン前テスト前の期日となってしまうことにより、この通常の手続きを踏むことが困難となる。このため、開幕戦のオーストラリアGP、第2戦中国GP、第3戦バーレーンGP、第4戦ロシアGP、第5戦スペインGPの5レースについては、各レースに供給される3種類のコンパウンドのうち、一番硬めのコンパウンド2セット、中間のコンパウンド4セット、最も軟らかいコンパウンド7セットが各ドライバーに供給されることになる。

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