2015年シーズンはドライバーズランキングを8位で終えていたレッドブルのダニエル・リカルドだが、今シーズンは中盤から波に乗り、現在はかつてのチームメートであるフェラーリのセバスチャン・ベッテルに26ポイント差をつけて3番手に位置している。
コンストラクターズランキングも現時点ではレッドブルがフェラーリの上2番手につけており、このままの順位をキープしながら今シーズンを締めくくることが今後の目標となりそうだ。
■昨年から大きく進歩したルノーPU
今季のレッドブルの好調ぶりについて質問されたリカルドは、最も印象的だったのはルノーから供給されるパワーユニット(PU)の進歩具合だったとフランスの『Auto Hebdo(オト・エブド)』に次のように語った。
「正直な話、昨年のブラジルでは多くのことを自問していたよ。あそこで新しいエンジン(PU)が投入されたんだけど、どこが進歩したのか全然分からなかったからね」
「シャシーに関しては、モナコとシンガポールでそれがどれほどいいものかを示すことができた。だけど本当にみんなを驚かせたのはルノーだったよ。まだメルセデスのレベルには至っていないかもしれない。だけど、僕たちは急速に追いつきつつあるよ」
■いい結果を出しても安心できないのがF1
さらに、『Auto Hebdo(オト・エブド)』から、今季第4戦ロシアGPまでチームメートだったダニール・クビアトがマックス・フェルスタッペンと入れ替えにまたトロロッソへ降格された件について、F1がいかに情け容赦のないところなのかということを思い出させる出来事だったかと質問されたリカルドは、次のように答えている。
「そうだね。だけど、もしいいレースができたなら、すぐに自分自身に言い聞かせる必要があるんだ。次のレースでも、そしてまたその次のレースでも、同じように競争力を発揮し続けなくてはならないんだとね」
「今回(F1シンガポールGP)のようにいい結果で終わった週末の後でさえ僕にはリラックスする余裕なんてないよ」
そう語ったリカルドは、次のように付け加えた。
「F1にいる者はみんな忘れっぽいからね」