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FIA、F1シンガポールGP決勝で起きたマーシャルのニアミス事件を調査

2016年09月19日(月)19:58 pm

F1統括団体であるFIA(国際自動車連盟)が先週末のF1シンガポールGP決勝中に起きた危険な出来事に関して調査に入ったことが明らかとなった。

■リスタート後にマーシャルとF1カーがニアミス

ナイトレースとして行われたシンガポールGP決勝だが、スタート直後にクラッシュが発生したことにより早々とセーフティカーが導入されていた。

だが、セーフティカーが戻り、レースがリスタートされた時点でまだ1人のマーシャルがコース上の破片を取り除く作業をしており、そこに時速300km近い速度でF1カーの集団が接近。マーシャルが辛くもコース外に逃れた様子が国際映像ではっきりと伝えられていた。

■2015年には観客のコース内侵入も

2015年には1人の観客がコース内に侵入するという事件も発生していたシンガポールGPだが、2年連続であわや大参事が発生する危険が起きたことになる。

メルセデスAMGを率いるトト・ヴォルフ(ビジネス担当エグゼクティブディレクター)は、「少なくとも、昨年の男は酔っ払っていたようだがね」と『Bild(ビルト)』に冗談を語っている。

■リスタートの連絡が突然だったとロズベルグ

だが、こういうことは笑いごとでは済まされないと主張しているのはシンガポールGPで今季8勝目をあげたニコ・ロズベルグ(メルセデスAMG)だ。

「あれはかなり間一髪だったよ」と語ったロズベルグは、次のように付け加えた。

「僕たちもそうだったけど、彼もレースが再開されると思っていなかったんじゃないかと思うよ。かなり突然再開されたからね」

■シンガポールから原因報告を待つFIA

ドイツの『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』によれば、F1競技委員長を務めるチャーリー・ホワイティングも今回の一件には驚かされていたという。

「突然また黄旗が振られたのが見えたんだ。リスタートの際にはすべて緑旗でなくてはならないのにね」

そう語ったホワイティングは、現在の安全手順ではセーフティカーを引っ込める際にはコース上がクリアになっているかどうか、1回だけではなく3回確認することが定められているのだと説明し、さらに次のように続けた。

「それから我々はセーフティカーに戻るよう指令を出すことになる。そうしたら突然マーシャルがコース上にいたから我々も驚いたよ」

現在FIAではマリーナ・ベイ・ストリート・サーキットの事務官からこの件に関する報告書が届くのを待っているところだと『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』は伝えている。

■事故につながらなくて幸いだったとヴォルフ

また、同じドイツの『Auto Bild(アウト・ビルト)』は、そのマーシャルは地元のサーキット責任者からコース内に入ってよいとの許可を受けていたと報じている。

「あれは非常に危険だった」とヴォルフも続けた。

「だが、我々はレース主催者の仕事を擁護しなくてはならない。彼らは非常に迅速にレースを再開させていた。それは我々が要請していることだ」

「単に善意でコースをきれいにしたいと考えたマーシャルには本当に驚かされたよ。幸い誰もけがはしなかったがね」とヴォルフは付け加えている。

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