マノーからF1デビューが決まったエステバン・オコンにとって、今後のレースは2017年にルノーへ移籍するためのオーディションになるかもしれない。
オコンは19歳のフランス人で、F1ベルギーGP(28日決勝)からリオ・ハリアントに代わってマノーの正ドライバーとなることが決まっている。
■マノーでの走りがルノーのオーディションに
オコンが控えドライバーを務めていたルノーは、マノーでの走りを来季の試金石として注目するだろうと言われている。
これについて『Auto Hebdo(オート・エブド)』誌に聞かれたオコンは、「まったく分からない」と答え、次のように話した。
「大切なのは、自分のベストを尽くすことだ。そうすれば扉が開く。そういうことを自分で気にし始めたら、間違いなく仕事がやりにくくなるよ」
■準備は万端
今年、ドイツツーリングカー選手権に参戦していたオコンは、突然のF1シート獲得に驚いたとしながらも、準備はできていると語る。
「僕は長い時間をサーキットやパドックで過ごしてきた。だから、準備はできている」
「マックス・フェルスタッペン(レッドブル)がF1にデビューしたときより準備が整っているんじゃないかと思うくらいだよ」
オコンは2014年のF3でフェルスタッペンを抑えてタイトルを獲得した実績を持つ。
フェルスタッペンはトロロッソからF1にデビューすると、2年目のシーズン途中にレッドブルへとステップアップして大活躍している。
オコンは、マノーのような下位チームでデビューしても不利ではないと考えている。
「このチームは見た目ほど弱くないよ」とオコンは話す。
■目指すはメルセデスAMG入り
マノーでチームメートとなるパスカル・ウェーレインは、オコン同様メルセデスAMGの育成ドライバーで、将来のワークスチーム入りはほぼ確実とも言われる逸材だ。
ルノーだけでなくメルセデスAMGのオーディションでもあるのではないかと聞かれると、オコンは笑顔でこう答えた。
「そうだといいね」
「なんて、冗談だよ。本当に知らないんだ。でも、そういうプレッシャーについて考える必要はない。自分の仕事をきちんと果たせれば、F1での将来が開けるのは間違いないんだからね」