ルノーが、9月初旬に2017年のドライバーラインアップを決定することになるだろうと報じられている。
今季からフルワークス体制でのF1挑戦を再開したルノーだが、今年のドライバーであるケビン・マグヌッセンとジョリオン・パーマーはいずれも単年契約となっており、来季のドライバーが誰になるのかはまだはっきりとしていない状況だ。そして、2017年に向けて、多くのドライバーの名前が有力候補としてとりざたされている。
■候補ドライバーがひしめき合う来季のルノー
その筆頭に位置しているのはメルセデス所属ドライバーながら今シーズン前半にルノーの控えドライバーを務めていたエステバン・オコンだ。オコンはリオ・ハリアントに代わってシーズン後半はマノーのフルタイムドライバーとしてF1デビューを飾ることになっており、ルノーがそこでオコンの評価を行うことになると言われている。
さらに、今季2度表彰台に上って再評価されているセルジオ・ペレス(フォース・インディア)や、ウィリアムズのバルテリ・ボッタスとフェリペ・マッサの名前などもあげられている。
■現在のドライバーラインアップ継続の可能性も
だが、ルノーのチーム代表を務めるフレデリク・ヴァスールは、マグヌッセンとパーマーにも来季残留のチャンスがないわけではないと主張している。
今季は目立った活躍ができずにいる2人だが、ヴァスールは彼らがパフォーマンスをうまく発揮できないのは仕方のないことだと考えている。
昨年末に正式にロータスの買収が決まったことにより、今年のルノーF1カーは、本来メルセデス製パワーユニット搭載を前提として設計されたロータスのクルマを改造してルノーのパワーユニットを乗せた妥協の産物であり、パフォーマンスがよくないのは当然だと言えるためだ。
■今のドライバーたちも過小評価できない
ヴァスールは、F1公式サイトのインタビューで次のように語った。
「彼ら2人にとっては簡単な状況じゃないよ」
「彼らは、以前は何度も勝利をつかんでいた。そして今はそれから遠ざけられている」
「私は、彼らはどちらも成長していると見ているよ。ジョー(パーマー)はまだルーキーだし、ケビンは以前1シーズン戦ったことがあるだけだ。しかも、それは2年も前のことだった。そういうことを忘れないでもらいたいね」
「2人も非常に前向きに取り組んでいる。彼らはチームにとってのいい支援者だよ」
■成功のカギとなるのはドライバー
ヴァスールは、ルノーが必要としているのはコックピットから刺激を与えることができるようなドライバーであり、すでにF1チャンピオンとなったようなドライバーと契約するよりは、次のチャンピオンとなりうるドライバーと一緒に成功を勝ち得ていきたいと考えているのだと次のように主張した。
「過去のサクセスストーリーに目を向けるならば、成功は常にドライバーを中心に築き上げられてきた。(ミハエル)シューマッハとフェラーリ、(セバスチャン)ベッテルとレッドブル、ルイス(ハミルトン)とメルセデスAMG、そして過去には(フェルナンド)アロンソとルノーの例もあった。つまり、ドライバーが重要なんだ」
そう語ったヴァスールは、来季のドライバー決定時期について次のように付け加えた。
「今、ここで決断を行うのはあまりにも早すぎるよ。恐らくは、9月初旬にそれを行うことになるだろうね」