一般社団法人全国ハイヤー・タクシー連合会(本社 : 東京都千代田区、会長 : 富田 昌孝、以下、全タク連)とトヨタ自動車株式会社(本社 : 愛知県豊田市、社長 : 豊田 章男、以下、トヨタ)は、大正元年に日本で初めてタクシーが走った「タクシーの日」である8月5日、“未来の日本のタクシー”の開発・導入に向けた協業を検討する旨の覚書を締結した。
■1936年、トヨダAA型から始まった
日本のタクシーとトヨタとのつながりは、1936年にトヨダAA型がタクシーとして使用されたことにはじまり、現在のコンフォートにいたるまで、長い歴史を重ねてきた。トヨタとしては、地域によっては年間10万kmもの長距離を走るタクシーとしてクルマを利用してもらうことで、その信頼性、耐久性を高め、安全・安心なクルマを育ててきた。
全タク連とトヨタは、日本のタクシーを「世界で最も安全・安心かつ世界に誇れる公共交通機関」として発展させ、今後も日本社会における交通インフラとして強化していく。
■次世代タクシーは2017年発売
トヨタは、日本の街の風景を変えることを念頭に、“おもてなしの心”を反映したデザインを採用した次世代タクシーを開発しており、2017年度内の発売を予定している。今後は、全タク連とトヨタが協力して、子育てファミリー・高齢者など、世代・年齢や障がいの有無に関わらない多くの方々や、外国人観光客にとっての利便性をさらに向上させることで、バリアフリーでみんなに優しい街づくりとともに、観光立国への貢献を目指していく。
<覚書の概要>
1)誰にでも優しいユニバーサルデザイン(UD)タクシーの普及
2)「ホスピタリティ」、「安全・安心」、「利便性」を向上させる車両仕様の策定や、周辺システム等の構築に向け、以下を検討する。
2−1:先進安全装備の充実
2−2:利用者の利便性の向上
2−3:多言語対応への協力
3)東京地区においては、高齢者、女性、新卒、外国人等、今後さらに多様化する乗務員の運転及びサービスの負担を軽減できる、自動運転技術の活用を目指し、将来の自動運転技術の開発・活用に向けて、以下の内容で双方向の協力を検討する。
3−1)タクシーを使った交通・道路環境の情報収集・解析を通じ、トヨタの考える自動運転のかたち「モビリティ チームメイト コンセプト」の開発に活用
3−2)「モビリティ チームメイト コンセプト」に基づき開発された自動運転技術を活用したタクシーの実験的な営業への相互協力