フェラーリのセバスチャン・ベッテルは、チームの「危機」を伝えるメディアを批判している。
フェラーリはF1第9戦オーストリアGPと第10戦イギリスGPでレッドブルの後じんを拝し、ギアボックストラブルなど信頼性の問題も発生した。
イタリアの『La Gazzetta dello Sport(ガゼッタ・デロ・スポルト)』は、テクニカルディレクターのジェームス・アリソンがチームを離れるのではないかと伝えた。また、以前フェラーリで黄金時代を築いたロス・ブラウンに相談役をオファーし、断られたという記事も出ている。
さらに、ベッテルの古巣レッドブルのチーム代表クリスチャン・ホーナーは、「2018年にはセブがメルセデスAMGへ移籍するようなことも想像に難くない」と話していた。
これについてハンガリーGP(24日決勝)で聞かれたベッテルは、次のようにジョークで答えた。
「僕と話もせずにそんなことを知っているなんて面白いよね」
「何の真実もないよ。僕たちはフェラーリを必ずまた頂点に押し上げようとやる気にあふれている」
■報道を否定するブラウン
報道について聞かれたブラウンは、ドイツの『Bild(ビルト)』に次のように答えた。
「フェラーリについて報告することは何もない。彼らから連絡を受けていないんだからね」
「私は自分の生活に満足しているし、計画を変えるようなものは何も出てきていない」
また、フェラーリのキミ・ライコネンも、ブラウンについて聞かれてこう答えている。
「目標に到達してはいないけれど、僕たちには素晴らしいチームがついている」
「F1には、すべてを一夜にして変える魔法のようなトリックは存在しない」
「自分たちが一丸となって取り組んでいることが正しいと自信を持つ必要がある」
■メディアがうわさを作っているとベッテル
アリソンに関する記事について、ベッテルは次のように語った。
「ああいう記事を読んで、僕たちは笑うしかなかったね」
「メディアはポジティブな話題よりネガティブな話題を好むものだ。こういう“何もかもクズだ、すべて変えて、全員を放り出せ”という話は、僕たちから出ているものじゃない。出どころは記事だよ」