20日(水)に、スイスのロングボウ・ファイナンス S.A.(Longbow Finance S.A.)にチーム株式を買収したことを明らかにしたザウバーだが、実はそのための資金はドライバーのマーカス・エリクソンのスポンサーであるスウェーデン企業がねん出したのではないかと報じられている。
■ロングボウの背後にはスウェーデン企業
スイスの『Blick(ブリック)』が報じたところによれば、このほどザウバーを買収したロングボウ・ファイナンスは、実際にはテトラパックの製造で知られるスイスの大手メーカー、テトララバル社が肩入れしている投資グループだという。
テトララバルがすでにスポンサーとしてエリクソンの支援を行っていることはよく知られており、ザウバーのチーム売却にあたってもテトララバルが何らかの役割を演じることになるだろうとの憶測もささやかれていた。
■買収の背景は明らかにできないとカルテンボーン
だが、『Blick(ブリック)』からこの件に関する質問を受けたチーム代表のモニシャ・カルテンボーンは、「今回の買収契約の背景に関するコメントは行いません」と答えるにとどまっている。
今回の買収によって設立者のペーター・ザウバーはチーム運営から退くことになったものの、チームは今後もザウバーと呼ばれ、カルテンボーンが引き続きチームCEO兼代表として残ることが明らかになっている。
■次の戦略課題は競争力のあるクルマ
カルテンボーンは次のように続けた。
「もちろん、解決策を見いだすことができて非常に安心していますし、満足しています。間違いなく、私がチーム代表となって以降最良とも言える日となりました」
「今後は安定した会社とし、一歩ずつ前進していくだけです」
「可能な限り早急に競争力のあるクルマにしていくことが重要な戦略的目標となります」
「まだ膨大な挑戦が残っていますが、少なくとも今後は前向きな挑戦となります」
■来季以降のドライバーラインアップは?
エリクソンのスポンサーがザウバーの事実上の新オーナーとなったと考えられているが、これにより、少なくともエリクソンが来季以降のシートを確保することも間違いなさそうだ。
しかし、カルテンボーンはそれについても明確なことは語らず、次のように主張した。
「すでに申し上げましたが、私たちは今後数週間のうちにすべてのことについての分析と話し合いを行うことになります。私たちは、これまで常にドライバーとは1年だけの契約を行ってきています」