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【画像14枚】アストンマーティンとレッドブル・レーシング、“ハイパーカー”AM-RB001を発表 納車は2018年から

2016年07月06日(水)12:06 pm

アストンマーティンとレッドブル・レーシングは、革新的なハイパーカーを発表した。このクルマには、AM-RB001というコードネームが付けられている。

■AM-RB001は見たこともないようなロードカー

AM-RB001は、英国のアストンマーティンと、レッドブル・レーシングの革新的パートナーシップにより生まれた。

このパートナーシップにより、野心的で、一切の妥協を排したコラボレーションを実現。両ブランドのビジョンとスキルを結集させて、これまでに見たこともないようなロードカーが製作された。

■関わる3人の重要人物

両ブランドのビジョンを共有する作業には、3名の人物が関わっている。1人目は、レッドブル・レーシングのチーフ・テクニカル・オフィサーであり、世界でもっとも成功したF1マシン・デザイナーの『エイドリアン・ニューウェイ』だ。

2人目は、アストンマーティン・エグゼクティブ・バイス・プレジデント兼チーフ・クリエイティブ・オフィサーの『マレク・ライヒマン』、そして3人目がアストンマーティン・バイス・プレジデント兼チーフ・スペシャル・オペレーションズ・オフィサーの『デイビッド・キング』。この3人が協力しながら、主導的な役割を果たしている。

■公道では走る悦び、サーキットではパフォーマンス。サーキット専用カーも開発

ライヒマンとニューウェイは、形態と機能を前例のない形で融合することを目指し、プロジェクトのあらゆる面において密接に協力した。その結果として生まれたAM-RB001は、公道における扱い易さや走る悦びを実現しながらも、サーキットでは従来のロードカーとは一線を画したパフォーマンスを発揮。また、スポーツ・ドライビングを求める人のために、最新のLMP1ルマン・スポーツ・プロトタイプの仕様に沿った、サーキット専用のAM-RB001も開発されている。

■カーボンボディ、革新的なエアロにダウンフォース

軽量なカーボンファイバー構造のボディを持つAM-RB001は、真に革新的なエアロダイナミクスにより、公道走行可能なクルマとしては、前例のないレベルのダウンフォースを発生する。

ニューウェイの天才的な設計によるこのダウンフォースは、アンダーフロアのエアロダイナミクスによって生み出される。ライヒマンは、このアンダーフロアを基盤として、最先端のダイナミクスとアストンマーティンならではのエッセンスをエレガントに融合し、純粋かつダイナミックなフォルムを製作した。

■自然吸気V12エンジン搭載。パワー・ウェイト・レシオは、わずか1.0

AM-RB001は、あらゆる面で一切の妥協を排したマシンだ。このクルマは、アストンマーティン・オリジナルのハイパーカー、One-77が製造されたゲイドンの専用施設で、デイビッド・キングと彼の率いるチームによって製造される。AM-RB001の詳細な技術仕様は今後明らかになるが、その心臓部には新開発された高回転型の自然吸気V12エンジンがミッド・マウントされる。車両重量を出力で割ったパワー・ウェイト・レシオは、わずか1.0という驚異的な数値を達成した。

■サスペンションにはニューウェイが30年以上培ってきた理論を採用

高速走行における究極のエアロダイナミクスと、コンセプトの根幹となる公道における使い勝手の良さと高い快適性を実現するため、AM-RB001のサスペンション・システムには、革新的な技術と共に、ニューウェイの30年以上に及びキャリアの中で培われてきた理論が採用された。同様に、トランスミッションには、ニューウェイがアイデアを出して、レッドブル・アドバンスド・テクノロジーズが開発した「クリーン・シート」デザインが採用されている。

■軽くてコンパクト、同時に快適性を備える

限界を超えるパフォーマンスも決定的に重要な要素ですが、効率とパッケージングにも同様に重点が置かれている。他の追随を許さないニューウェイの専門知識により、AM-RB001は非常に軽くコンパクトに仕上がっていると同時に、素晴らしい快適性を備え、ドライバー&パッセンジャーおよびV12エンジンのための十分なスペースも確保されている。

■エイドリアン・ニューウェイ「究極のサーキット走行能力を持った、ロードカー」

レッドブル・レーシング・チーフ・テクニカル・オフィサーのエイドリアン・ニューウェイは、AM-RB001プロジェクトに関して、次のように述べている。

「私は、長年にわたって、公道走行可能なロードカーを設計したいという思いを抱いてきました。レッドブル・アドバンスド・テクノロジーズを設立したことによって、この思いは実現に一歩近づきましたが、この夢を実現するためには、自動車メーカーと共に作業を行うべきであると確信していました。自動車メーカーとして、まず初めに私の頭の中に思い浮かんだのがアストンマーティンでした」

「レッドブル・レーシングとアストンマーティンによって生み出される相乗効果は言うまでもないでしょう。レッドブル・レーシングは、純粋にパフォーマンスを追求するということに関しては卓越した能力をもっています。美しく、速く、そして快適なGTカーを製作するというアストンマーティンの能力は、今回のプロジェクトに大きなメリットをもたらします」

「私は常に、AM-RB001はサーキットで究極のパフォーマンスを発揮する能力を持った、公道走行可能なロードカーであるべきだと信じてきました。これが意味することは、AM-RB001が2つの異なる特性を備えたクルマでなければならないということです。扱い易く快適でありながらも、途方もないパフォーマンスを発揮するテクノロジー。これこそが、私がこのクルマに求めた秘密の鍵なのです」

■デイビッド・キング「一生に一度あるかないかの夢のプロジェクト」

アストンマーティン・バイス・プレジデント兼チーフ・スペシャル・オペレーションズ・オフィサーのデイビッド・キングは、次のように付け加えている。

「アストンマーティンで働くということは、非常に特別なプロジェクトの一員になるということでもあります。その中でも、AM-RB001プロジェクトは、まさに一生に一度あるかないかの夢のプロジェクトといえるでしょう。もちろん、これはエンジニアリング面における壮大なチャレンジでもあります。しかし、常識を覆そうというこのプログラムの目標が、プロジェクトにかかわったすべての人々の闘志に火をつけたのです。私たちは、ここゲイドンに、世界有数の人材と施設を持っています。私たち全員は、偉大なことを成し遂げて、アストンマーティンをロードカー・パフォーマンスの絶対的な頂点に押し上げようというモチベーションを持って仕事をしています」

■マレク・ライヒマン「効率的なエンジニアリングと、美しいスタイリングを妥協なく実現」

アストンマーティン・エグゼクティブ・バイス・プレジデント兼チーフ・クリエイティブ・オフィサーのマレク・ライヒマンは、AM-RB001に関して次のようにコメントした。

「エイドリアンやレッドブル・レーシングといった組織と緊密に協力することは、私たちにとって素晴らしい経験となっています。目標を設定するにあたって、私たちはこれまでアストンマーティンには決してなかったクルマ、あるいは世界中のどこにも存在しなかったクルマ、まさにAM-RB001のようなクルマを製作することを目指しました。そして、もっとも効率的なエンジニアリングと、もっとも美しいスタイリングを、一切妥協することなしに実現するという、極めて困難なチャレンジに取り組みました。私の個人的なチャレンジは、AM-RB001の卓越したパフォーマンスと、そのパフォーマンスを引き出すためのユニークな方法となって現れています。そのスタイルは、非常に革新的である一方で、アストンマーティンでなければ表現できない形態や美しさも兼ね備えています」

■アンディパーマーCEO「究極のコラボレーション」

アストンマーティン社長兼最高経営責任者(CEO)のDr.アンディパーマーは、次のようにコメントした。

「AM-RB001は、真に注目に値するプロジェクトです。このようなプロジェクトを実現できたことを大変誇りに思っています。アストンマーティン、エイドリアン・ニューウェイ、レッドブル・レーシング、そして多大な貢献をしてくれたプロジェクト・パートナーのAFレーシングAGが一緒に仕事をすることによって、独創的なコラボレーションが誕生しました。最高レベルのロードカーとレーシングカーを融合する究極のコラボレーションです。プロジェクトが進むにつれて、まさに歴史を塗り替えるようなハイパーカーの誕生が現実味を帯びてきました。AM-RB001は、パッケージング、効率とパフォーマンスの面で新たなベンチマークを打ち立て、アストンマーティンをさらなる高みへと引き上げるでしょう」

■クリスチャン・ホーナー「AM-RB001は時代の先駆けとなる」

レッドブル・レーシングのチーム代表を務めるクリスチャン・ホーナーは、次のように述べた。

「レッドブル・レーシングは、非常に競争の激しいF1マシンの開発において、常に革新を追求しています。レッドブル・テクノロジーズのコンセプトやオペレーション手法といった専門知識が、今回の先進的なプロジェクトとパートナーシップに適用されました。アストンマーティンとの関係およびAM-RB001の実現は、時代の先駆けとなるものであり、両者の相乗効果と新たな境地を開拓したいという願望から生み出されたものです。AM-RB001は、このような協調の精神にインスピレーションを受けた製品です」

■納車は2018年

この革新的なパートナーシップにおいて、AM-RB001のエンジニアリング面はQbyAstonMartinAdvancedおよびレッドブル・アドバンスド・テクノロジーズが共同で担当し、製造はアストンマーティンのゲイドン工場で行なわれる。製造台数は、今後製作されるプロトタイプと25台のサーキット専用バージョンを含めて、99~150台が予定されている。納車は、2018年より開始される予定だ。




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