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有料放送でF1が「消える」と警告するルノーF1トップ

2016年06月25日(土)20:43 pm

ルノーF1トップのシリル・アビテブールは、テレビ放送の方法や、コスト、分配金などの問題に対処しなければ、F1は「消える」と警告している。

これは、24日(金)に行われた『Auto Bild(アウト・ビルト)』や『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』などドイツメディアとのインタビューで語ったもの。

現在F1のルールなどを考案しているのは、6チームとF1最高責任者のバーニー・エクレストンとFIA(国際自動車連盟)からなるストラテジーグループだが、ストラテジーグループは「ジョーク」だとアビテブールは痛烈に批判している。

「F1に必要なのは、強力な運営体制と力強いFIAだ」とアビテブールは話す。

■有料放送でスポンサー探しも困難に

また、エクレストン率いるFOM(フォーミュラ・ワン・マネージメント)が有料チャンネルとの契約を増やしていることについて、「短期的」な収入だけを追い求めているとアビテブールは批判している。

「コスト削減は不可欠だ。そうでなければF1は消える」

「われわれは巨額の投資をしている。にもかかわらず、このスポーツを見られる人はどんどん減少している。ナンセンスだよ」

■フランスではF1は存在しないも同然

フランスでも、有料チャンネルの『Canal Plus(カナル・プリュ)』に放映権が移り、F1に対する関心は「葬られた」とアビテブールは話す。

「われわれはフランスメーカーだから、まずフランスのスポンサーを探す。だが、今やフランスでは、F1は存在しないも同然だ。フランス企業をF1に連れてくることはもはや不可能になっている」

「安いチケットと無料のテレビ放送」の好例として、アビテブールはル・マンを挙げている。

「(ル・マンは)たしかに1レースに過ぎない。しかし、このモデルをF1にも拡大すれば、スポーツとしても素晴らしいし、大半のチームも十分な資金力を持ち、ザウバーなどが破産寸前になることもなくなる」

■F1が面白くないからではない

また、コストに上限を設けて1億~1億5000万ユーロ(約110億~170億円)に抑え、分配金の仕組みも変えるべきだとアビテブールは話す。

「全員がほぼ同じだけ得られたほうがいい」

「それでもスポンサーで差がつくはずだ。マノーよりフェラーリが好まれるのは変わらないだろうから」

「今、われわれはスポンサーをまったく見つけられずに苦しんでいる。F1が面白くないからではない。単純に高すぎるからだ。その上、新たに参入したいと考えるメーカーもいない」とアビテブールは話している。

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