カルロス・サインツが2017年にトロロッソで3年目のF1シーズンを迎えることになる可能性が高そうだ。
●【結果】F1ヨーロッパGP決勝の順位、タイム差、周回数、ピット回数
■少なくとも2年はレッドブル昇格のチャンスを失ったサインツ
2015年にサインツとともに当時17歳でF1デビューを飾ったマックス・フェルスタッペンは、今季の第4戦ロシアGP後に上位チームのレッドブルへ昇格。そして、レッドブルでは少なくとも2018年までは現在のダニエル・リカルドとフェルスタッペンのコンビで行くことが確定したと報じられている。
フェルスタッペンに後れをとってしまった形のサインツだが、フェルスタッペンに勝るとも劣らぬ力を有しているとの評価も高く、フェラーリやルノーといったチームが興味を示しているとも言われている。
■レッドブルがサインツとの契約オプションを行使か
だが、伝えられるところによれば、レッドブルではサインツとの契約延長オプションを行使し、2017年もトロロッソで走らせることを決定したものと考えられている。
F1ヨーロッパGPが開催された先週末のバクーにおいて、来年もサインツがチームにとどまることになるのかと質問されたトロロッソのフランツ・トスト(チーム代表)は、それはレッドブルが決めることだと答えていた。
そして、レッドブルのチーム代表を務めるクリスチャン・ホーナーは、その発表が近日中に行われることになるだろうと示唆している。
一方、ヨーロッパGP決勝をメカニカルトラブルによるリタイアで終えた21歳のサインツは、レース後に母国スペインのテレビ局からインタビューを受けて次のように答えた。
■トロロッソはもっと改善する必要あり
「トロロッソの居心地はいいよ。だけどコンストラクターズランキングで5位を目指すのであれば、今日のようなことが起きないように一歩前進させる必要があるね」
「僕たちはいいレースを3つ戦ってきた。だけど今週末はいろんな問題が起きてしまい、うまくことを運ぶことができなかった。そしてオーストリア(次戦オーストリアGP/7月3日決勝)ではこの状況が変わるとは言えないしね」
そう語ったサインツは、次のように付け加えた。
「僕にとっては最高の週末ではなかったけれど、チームはいい仕事をしてくれていたよ」
■将来に関してレッドブルの決定を待つサインツ
さらに、レッドブルが来季もサインツをトロロッソで走らせることを決めたといううわさに関して質問されたサインツは、次のように答えた。
「決定権を持つひとたちに決めてもらうしかないね。僕には選択権はないし、自分にできる限りのことをやりながら待つことしかできないよ」
「最終的には、僕たちが合意できるのか、あるいはできないのかが分かることになるだろうね」
■目標はチームランキング5位
トロロッソの今季の目標はサインツが言うようにコンストラクターズランキングで5位となることだ。第5戦スペインGP終了時点では5番手の位置をキープしていたトロロッソだが、最大のライバルであるフォース・インディアのセルジオ・ペレスが3位表彰台に上ったことで続く第6戦モナコGPでは逆転されて6番手に落ちていた。
さらに、バクーではトロロッソが2台ともリタイアに終わる一方で、フォース・インディアはペレスがまたも3位表彰台をゲット。それにより、現在ランキング5番手のフォース・インディアと6番手のトロロッソには27ポイントもの差がついてしまっている。
「実際のところ、フォース・インディアは違うレベルに行ってしまったようだね。だけど僕たちも戦い続けるし、これからも学び続けていくよ」とサインツは結んだ。