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メルセデスAMG ロズベルグがハミルトンよりも賢かったとの報道を否定

2016年06月21日(火)19:22 pm

先週末にバクー市街地サーキットで行われたF1ヨーロッパGP決勝でルイス・ハミルトン(メルセデスAMG)がなかなかエンジンセッティングの問題を解決できなかったのは、チームメートのニコ・ロズベルグに比べて勉強不足だったためだとの報道が行われている。

●【結果】F1ヨーロッパGP決勝の順位、タイム差、周回数、ピット回数

だが、メルセデスAMGが20日(月)にそういう見方は間違いだと主張した。

■トラブル対応でロズベルグとハミルトンに大きな差

アゼルバイジャンの首都バクーで初めて開催されたF1レースで、ハミルトンはエンジンセッティングの問題を抱えてしまいチームに助言を求めたが、現在は無線でパフォーマンスに関係する情報の伝達が禁じられているために独力で問題に対応するしかなかった。

ハミルトンは12周にもわたって自分のステアリングホイールに設けられたスイッチ類と格闘し、やっとのことでフルパワーを得られる状態に戻すことができていた。

ところが、レース後にメルセデスAMGの非常勤会長を務めるニキ・ラウダが、実はチームメートのニコ・ロズベルグも似たような問題を抱えていたのだが、彼のほうはすぐに自分でそれを解決することができたと語った。

このため、冒頭にも書いたように、ロズベルグが常にクルマのことを勉強しているのに対し、ハミルトンは遊んでばかりいるためにこういう差がついてしまったのだとの記事が出回ったというわけだ。

■チームも状況理解に時間を要していた

だが、メルセデスAMGのチーフレースエンジニアを務めるアンドリュー・ショブリンはドイツの『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』に対し、20日(月)に次のように語った。

「あれは我々(チーム)のミスだ。我々がマップに間違えて目盛りを振っていたんだ」

「我々でさえ、何が起きているのか、そしてそれを解決するにはどうすればいいのかということを理解するために2、3周を要してしまったんだからね」

そして、ラウダも次のように付け加えている。

「ルイスはバトルを展開しているところだったから、正しいスイッチを見つけるために(トップを独走していた)ニコよりももっと大きなプレッシャーを受けていたんだ」

■ロズベルグにはすぐに異常が伝えられていた

そればかりではない。自分でエンジンセッティングを変更できたロズベルグだったが、実際のところハミルトンよりもずっとそれがやりやすい条件が整っていたのだ。それは、問題が発生したときにチームがすぐに何かがおかしいと無線を通じてロズベルグに連絡していたためだ。

メルセデスAMGもその事実を認め、「FIA(F1統括団体である国際自動車連盟)は、我々が彼(ロズベルグ)に対して何かがおかしいと伝えることは許しているんだ」と語り、「それゆえ、彼は古いモードに戻す必要があるのだという結論を導きだすのが簡単だったのだ」と付け加えている。

メルセデスAMGを率いるトト・ヴォルフ(ビジネス担当エグゼクティブディレクター)も「ドライバーたちをああいうふうに比較するのはフェアなことではないよ」と語り、次のように付け加えた。

「ニコはいい仕事をしたよ。だが、彼は即座に対応できるような情報を得ていたんだ。一方、ルイスはそうではなかった」

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