レッドブルのチーム代表を務めるクリスチャン・ホーナーが、モントリオールで行われたF1カナダGP(第7戦)は、レッドブルが再び勝利を争えるチームになったことを証明するものだったと主張した。
●【結果】F1カナダGP決勝の順位、タイム差、周回数、ピット回数
2010年から2013年まで4年連続でF1チャンピオンチームに輝いたレッドブルだが、2014年以降はルノーのパワーユニットのパフォーマンス不足により大苦戦を強いられていた。
昨年はルノーとの契約を中途解除し、他メーカーのパワーユニット獲得を目指したレッドブルだが、その交渉は不調に終わり、結局今年もルノーから供給を受け、それにタグ・ホイヤーのブランド名を付けてレースに参戦している。
■勝利を狙えるチームに復活したレッドブル
だが、今年はルノーパワーユニットの改善が進み、第5戦スペインGPではメルセデスAMG勢の同士打ちにも助けられながらマックス・フェルスタッペンが見事に優勝。そして続く第6戦モナコGPでもダニエル・リカルドがポールポジションを獲得。レースでもチームのタイヤ交換ミスさえなければ優勝を飾っていたはずだった。
そのリカルドは、ルノーの改良パワーユニットが本当に今後もどんなサーキットでも戦えるものかどうかは、長いストレートがあるモントリオールではっきりするだろうと語っていた。
■ルノーPRのパワーを示してみせたフェルスタッペン
そのカナダで表彰台に上ることはできなかったレッドブルだが、4位となったフェルスタッペンは、後方から追い上げてきた最強メルセデスAMGのニコ・ロズベルグの攻撃をかわしてみせ、ルノーパワーユニットの進化が本物であることを示してみせた。
ホーナーは、ドイツの『Auto Bild Motorsport(アウト・ビルト・モートアシュポルト)』に次のように語った。
「2か月ほど前には、ロズベルグはストレートでDRS(空気抵抗低減システム/可変リアウイング)を使って飛ぶように追い抜いていった」
「昨年は徹底的にやられてしまったが、今では順位を守ることができるまでになっている」
■最新エンジンは別世界のもののよう
そう述べたホーナーは、次のように付け加えている。
「予選でもわずかコンマ3秒失っただけだ。最新エンジンはまるで別世界のものみたいだよ。パワーに関しては、以前に比べると時速6kmのスピードアップを果たせている」