4回のF1タイトル獲得記録を持つ元F1ドライバーのアラン・プロストが、今年からF1参戦を開始したアメリカのハースに関して複雑な思いを持っていることを認めた。
■フェラーリとの提携で順調なスタートを切ったハース
アメリカのNASCARチームの共同オーナーを務めていることでも知られるジーン・ハースが設立した新F1チームのハースだが、新規参入にあたってフェラーリとパートナーシップを結び、多くの技術協力を受けているのはよく知られているところだ。
それが功を奏して、ハースのナンバー1ドライバーであるロマン・グロージャンは今季ここまでの6レースで3回の入賞を達成。現時点ではチームランキングもルノーやザウバーの上に位置している。2010年にF1参入を果たしたHRTやケータハムなどが1ポイントも獲得できずに姿を消したことに比べれば雲泥の差だ。
■ハースは今後伸び悩むだろうとプロスト
現時点でハースの22ポイントに対し、まだ6ポイントしか獲得できていないルノーのアンバサダーを務めるプロストは、『AFP通信』に次のように語った。
「ハースに関しては複雑な思いがあるよ」
「一方では、F1にとっては100%前向きなことだ。チームとして、彼らはルールを最大限に利用している。だが、彼らはすぐに限界に到達するだろう。彼らは今後に向けて改善を継続していく能力を持てないだろうからね」
「だが、それは彼らの選択だ」
「それに対してウィリアムズなどのチームが示している反応も理解できるよ。ハースのようなチームは片っ端からパーツを購入することができるわけだからね」
そう語ったプロストは、次のように付け加えた。
「結局のところ、すべてを自分たちで造り上げるのは大変なことなんだ。(ハースと)同じ仕事ではないよ」